郊外にある映画館のレイトショーで一人寂しく観るのにふさわしいダークな映画であった。

 

精神疾患があり妄想癖もある母とくたびれた汚いマンションに二人暮らしのアーサー(3〜40才前後)がジョーカーになるまでの秘話であるが、なかなかの●●れた描写が多くあった。

 

バスや小児病棟での子供好きな面の描写も入れながらも(子供好きの良い人がダークサイドに落ちていくのにわかりやすい)、仕事中に小僧どもに看板とられてボコボコにされたり、良い人と思っていた同僚にひっかけられクビになったり、好意を寄せている人にリジェクトされたり、そもそもの母親のことを知って絶望したりと人生が嫌になる要素のすべてを経験しながらダークヒーローになる様は気分が悪くなりながらもなぜだか惹きつけさせられた。

 

笑いの止まらない病気の描写が多く(これがまた上手)、ジョーカーであるからそれぞれの行為もやばいので15指定は当然ながらバットマンやダークナイトシリーズが好きであれば観て損はない。

 

それにしても思うが、世界にはこのような人物が本当にいるのかもしれないと思った。こんなことばかりだったら普通の人生、やっていられないだろう。私はもっと小さい嫌な出来事でもいやになるから。