内容が面白く集中して読み上げた。
共感箇所が多く読んで良かったと心から思う。
特に気になった点は以下。


・古典は進化する

サマセット・モームのサミング・アップについて

~二十歳のころは自分のまわりには詩がうまいとか、才能豊かな人とかが
たくさんいた。しかし、今はみんなもういなくなった~

著書は年代によって解釈が変わったと述べている。
私も同じような経験があってとても共感できた。

~好きな文章~
才能豊かな仲間と創作活動に励む中で、互いの存在を認めあいながら
競い合い、自己との戦いにも打ち勝ってきた。その途中で、ある者は才能が枯れ、
ある者は競争に負けて自分の前から消えていった。そして、
当時の仲間たちは一人もいなくなったが、自分は今も小説を書き続けている。

・要約が役に立つ
最近の若い人の文章の読み方が異様だという。
ひとつは自分の興味を持っていることに引き付けてしか文章を読めないという。
もうひとつは、文章を表面でしか読めないということ。
これは、例えば、リンゴと書かれてあったら、リンゴとしか読めない。
じつはそこに出てきたリンゴはある種の象徴であり、リンゴの木が生えている
ような東北や信州の農村の雰囲気とか、そこに暮らしている女の子の爽やかさを
あらわしているのかもしれないのにそんなふうにはまったく読み取れないという。

ビジネスの世界でも本質を読めない人が結構いる。
僕は性格的に疑い深いところがあり、物事の
裏などを考えてしまったりすることがあるのだが、
より注視していこうと反省させられた。


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