皆さまこんにちは。
 
日本舞踊家の藤蔭善次朗(よしじろう)です。
千葉県船橋市で初心者の方に日本舞踊を教え、
毎年生徒さんの発表会を行って
今年で15年になります。
 


 
今日は、日本舞踊ってお金がかかると言われるけどその理由のひとつ。
着物についてのお話です。


日本舞踊の発表会に出るとき
お値段を聞いてびっくりした!というお話は
一時期よく聞かれました。

特に衣裳やかつらをレンタルする場合、
そのレンタル費用だけでも、寸法直しやメンテナンス費用としてけっこうかかります。


成人式や結婚式でお着物をレンタルされた経験のある方ならイメージしやすいかもですね。

習い事の発表会はどうしても、
会場費、スタッフさんの人件費、お弁当代、
パンフレットの印刷費用などなど。

必要な経費というのがあります。


それらの金額を全出演者で頭割りにするとなった場合、
出演者の人数が多ければ安くなりますし、
少ないと高くなるというのは、
おそらくバレエやピアノ、ダンスの発表会など
結構共通するのではないでしょうか。

日本舞踊の発表会の場合、そこにプラスして
衣裳やかつらのレンタル費用も乗っかってしまうため、
高いと言われてしまっていた時期が長いんです。

もっとも最近は以前ほど「高いんでしょ?」とは
言われなくなりました。




その理由のひとつが、衣裳(着物)です。

発表会に必要な経費をカットすることは
はっきり言って不可能に近いです。

それをしたいなら、
会場を自分たちで作って、
自分たちで照明の勉強をして
音源を全て自分たちで作って、
お弁当を自分たちで作って、
パンフレットのデザインも自分たちで作って、
メイクも自分たちでやって、
髪の毛も自分たちでセットして、
着物も自分たちで染めて仕立てて(←ぇ)
衣裳の着付も自分たちでやらなければいけない。

かなり大袈裟に書きましたが
安く踊るということは
そのぐらいの覚悟も大事です(笑)

たぶんそうなると、踊っている場合じゃなくなりますよね。

僕も会を開催するようになってから
「こんな仕事もしなきゃいけないのか!💦」
という経験をいやと言うほどやりまして(笑)

「目に見えないところで踊りの先生って
大変な仕事量をこなしているんだな」
と気づきました。


ではまず、自分たちで持っている着物でやろう!
となるわけですが、
悲しいかな持ちよりの着物は
客席から見ていると「地味だな、、、」と
思われてしまうことが多いんです。

発表会で着物を自分で用意しようというお稽古場もありますが、
着物を持っていないから。
という理由でいざ買おうとしたとき
「こんな高いの!?」っていうものは
たくさんあります。



が、舞台映えするものは
そんなに多くなかったりします。

ちなみに手前味噌ですが、
上の写真に写っている衣裳、お扇子はもちろん
後ろに見える屏風に至るまで
全て僕が少しずつ集めた自前です。

どや。笑

…って、いったいいくらかけただろうか。。。笑




必要な経費を削減できないなら、
衣裳のレンタル費用を押さえる。
かつ、着物を持っていない方にも対応できるように
僕が自前の衣裳を用意する。

これは僕が15回発表会をやってきて
たどり着いたひとつの結論でもあります。

そうすることで、
生徒さんが着物を持っていなくても
最低限の費用で出演できるようになるんです。

だからたくさん舞台に出てほしいなぁと
心の底から思っているのですが、
伝わってるかな。




そうして発表会を続けていると、
「よかったらこれ、使ってください」
と言って、お着物や帯をいただくこともしばしば。





しかしながら、写真のような裾引きや
お揃いの衣裳というのをいただくことは
ほぼありません。

舞台で使うこともできず、
僕が用意した衣裳だけで
クローゼットがぱんぱんなので、
最近はほぼ全てのお話をお断りしていました。


ところが本日、学生時代から存じ上げている
舞踊家の先生から
「着物や帯を引き取ってほしい」
とご連絡をいただき
お揃いの着物や帯、裾引きなどを
たくさんいただきました。



その先生も生徒さんのために
お着物をたくさん用意していらしたことを知っておりましたので、ぜひ!ということで
いただいた次第です。

裾引きじゃなくても、何人かで踊るときに
お着物の柄が揃っていると綺麗ですよね。


しかしこれが大変な量でして(笑)
衣裳ケース2つに大きな紙袋が3つ!

そこで一念発起。
まずは稽古場で使用するであろう衣裳と
そうでないものに仕分け。

そして今日のお稽古で仕分けたものを生徒さんにお裾分け。

お稽古が終わったあと、
改めて稽古場に置いてある衣裳や帯を全て整理!

帯や着物は全てではないですが並べて写メを撮り、
稽古場にどれぐらいの枚数があるのか
ざっと数え直しました。





そして、日本舞踊は個人の演目もたくさんあるので、
それに向けての衣裳はこちら↓





なんと、画像がこれ以上載せられないようで。。

数え直してみたところ、
着物がおよそ80着、
帯はおよそ50本
(よしじろうの衣裳や帯などは全て除く)

衣裳だけで1000着とか、

他に4000着お持ちだという方もいらっしゃいますが、

僕の発表会で出演する人数が
80人になることはたぶんないので(笑)
十分な数字だと思います。

ときどき、舞踊家の友人から
「貸して!」と言われることもしばしば。

衣裳は消耗品なので、仲良しの方にしか
お貸ししてないんですけどね。

いただいたもの、僕が購入したもの
いろんな衣裳がありますが、
死ぬまで大事に使っていこうと思っています。

中には早くも
「先生がいなくなったら衣裳全部いただきます!」 って言ってる後輩が何人かおりますが…笑

不届き者ってこの場をお借りして伝えておきます。笑

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最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
 
~Yoshijirou~



このたび、先輩の立花志十郎さんからのお声がけで、はじめての海外公演に参加させていただきました。


場所はサウジアラビア。
日本からの直行便はなく、アブダビまで
12時間のフライトを経て飛行機を乗り継いで
というなかなか遠い国です。

演目は「紅葉狩」という作品で
主人公の更科姫実は戸隠山の鬼女とラストに対峙する
平維茂(たいらのこれもち)です。

歌舞伎では時々上演される作品ですが、
日本舞踊家が上演することは大変珍しい作品で、
うちの流儀でも30年ほど前に上演されたのが
最後です。

それもそのはず、
この作品はまず上演時間が70分と大変長い上
登場人物がとても多く、
平維茂と更科姫のほかに
・山神
・維茂の従者2人
・更科姫に付き添う局1人もしくは2人
・更科姫に付き添う腰元4~6人
と、たくさんの人物が出てきます。

加えて、長唄・常磐津・義太夫という
3つの異なる三味線音楽が掛合(かけあい。つまり同時に演奏する)で上演するという
超豪華な作曲なのです。


初演は明治時代のことで、
初演者の九代目市川團十郎により
日本ではじめて撮影された映画にもなっています。


また、先ほどの理由から
上演には莫大な経費がかかることもあり、
厳しい現実として
更科姫や維茂という役を演じてきた役者さんは
看板公演のできる役者さんだったり
日本舞踊界でも各流派のお家元クラスの先生が
演じていらっしゃることがほとんど。

そのため、ほかの作品でしたら
チャンスはまだあるかもしれませんが、
更科姫や維茂は一生に一度、あるかないか。。。
そのぐらい、大きな大きなお役です。

同世代の舞踊家たちとたびたび話題に上がることもあり、
僕も大好きな作品ではありますが、
僕のような若輩者には絶対にご縁がない作品だと
思っておりました。

父に維茂を演じることを報告したら
「生意気だな」と笑われたぐらいです。
(父は1度だけ従者に出たことがあります)



お話をいただいたのが昨年11月の末。
そこから2回のお稽古を経て、
あっという間に公演当日となりました。

周りに維茂を演じていらっしゃる先輩がほとんどおらず、
歌舞伎と繋がりの深い舞踊家仲間と相談して
化粧は髭をつけず、後半の立回りで素足になる
二枚目のやり方でやる。と決めた以外は
「わかってるでしょ?」ぐらいのノリのお稽古(笑)

更科姫や維茂、その他の役どころのセリフや段取りはなんとなく知っていたので、
新たに覚えることはそんなになかったのですが、
本番を迎えてからとても悩みました。

維茂はお能でいえばワキにあたるため、
シテより目立ってはいけないという気持ち、
そして二枚目の演じ方というのが
どこまで暴れてよいものかわからなかったんです。




そして、鬼女が投げたかつぎ(着物)がうまく太刀にかからなかったり、
写真の見得も自分の肩に毛がうまくかからなかったり、
そんな状態でスタートしました。



歴史上の維茂は関東一円の荒くれ者だったそうで、
残っている絵姿では立派な髭のある武将です。

お能のさらに原点にあたる信州戸隠伝説でも
更科姫のモデルである紅葉(もみじ)という女性と大変な死闘を繰り広げたんだとか。

そんなわけで初日から3日間ほどは手探りの状態。
動画を見て「うーん、、、」と納得がいかなくて
いろんな方の維茂を見返したり、
人によって手順が違っていたりしたので
間違えそうになったり。


そして4日目、事件は発生。




化粧をしながらなんとなく「寒いなぁ」と思っていたら、衣裳やかつらを付けても寒くなる一方。
とにかく「ぶっ○してやる!!」ぐらいのノリで大暴れして(役としてはある意味正解w)
それでも寒くなるばかり。




寒いというか、寒気でした。
公演途中で熱を出してしまったんです。

サウジアラビアは温暖な気候で、
冬でも20℃を越える暖かい場所なのですが、
とにかく「体調を崩しました。休みます」
なんていうのは通用しない世界で、
それをやったら信用をなくし、
2度とチャンスは巡ってこない世界です。



ご飯を食べてから解熱剤を飲んで、
出番ギリギリまで寝るというのを繰り返して、
5日目6日目をあっという間に迎えました。

立回りについては、
一座に更科姫を経験された先輩がいらしたので
その方からいろいろ教えていただき、
それを5日目から取り入れてつとめました。

考えてみたら、先輩が鬼女をなさっているので
僕は最初から本気でぶつかっていけばよかったんです。
おさらい会でお相手をよくつとめる人間の悲しい性。笑



公演の前から「この役者さんのこの形いいなぁ」というのをたくさん見て、自宅の鏡の前で練習して、
ようやく最終日に、少しは形になったのではないかと思います。





はじめて日本ではなく海外の公演で、
志十郎さんはじめ一座の皆さまにはたくさんご心配をおかけしたと思いますが、
なんとか無事につとめることができ、
無事に帰国いたしました。

現地のお客様もスタッフさんも大変よくしてくださり、
パシャパシャ写真も動画も撮られたので
インスタやTwitterにも
結構上がっているみたいです。

なんで今まで海外公演に行かなかったんだろう。とも思いますが
デビューがサウジアラビアというのは
大変ありがたいことだったかもしれません。

次またご縁がありますよう、精いっぱい
精進を重ねてまいりたいと思っております。
ありがとうございました。

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最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
 
~Yoshijirou~



皆さまこんにちは。
 
日本舞踊家の藤蔭善次朗(よしじろう)です。
千葉県船橋市で初心者の方に日本舞踊を教え、
毎年生徒さんの発表会を行って
今年で14年になりました。
 





すっかりご無沙汰してしまいましたが、

8月17日の発表会から10月12日

「よしじろうをどりらいぶ」が終了し、
皆さん1月の踊り初めに向けて
お稽古頑張ってくださっています。 






 11月1日の「花と竜」公演の振り覚えと同時進行で
新しい曲の振りも覚えないとで
頭の中はとんでもないことになってます(笑) 






それでも来た生徒さん達が顔を合わせると 

いろんな話になって、
みんな言いたいことばっか言って(笑) 

師匠は言いたいことを全て飲み込んで(笑) 

といういつもと変わらない日常は続いています。






今回の踊り初めは東京の某所を押さえて
ゲストの方も数人入る予定。
(どなたかはまだ内緒w)

とっても豪華な内容になりそうです✨






寒暖差による体調不良が多いそうですが、

 日本舞踊は動いているうちにじわじわ汗をかいたりするので 

生徒さんが体調不良という話を聞かないですし肩甲骨から肩を動かすので

頭痛や肩こりが治らないという方も

ほとんどいないのがありがたいです。






常日頃動く仕事なのであまり気になりませんでしたが、

人間は動いて汗をかかないと

すぐ体調おかしくなるんだなと

エアコンが壊れた今年の夏に身に染みました。笑






また「目標を自分で作る」のもすごく大事。


皆さんに長く続けてもらいたいし

強制ではないけど発表会とか

踊り初めにはぜひ参加してほしいので、

楽しんでもらえるようがんばりたいと思います。


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~Yoshijirou~