促進剤を入れてから30分ほどすると、何だかお腹が少しずつ痛くなってきた。


ついに陣痛がきたか…と、不安と喜びが入り混じったのもつかの間、そこから急激にお腹の痛みがものすごいものになっていった。


約1分置きに来る、お腹とお尻と腰が破壊されそうな痛みに、はじめは「ヒッヒッフー」の呼吸を真面目にやっていたけど、もうそれどころじゃあなくなり、「ヒッヒッフーーー……ゔーーー‼︎」と、かなりうるさく叫んだりしてしまった。


こんなに痛いのに、助産師さんが「促進剤もう少し足しまーす」と言うのを聞いて、はあぁ⁈もう十分痛いんですけどーーーー‼︎と心の中で叫んでいた。


もがき苦しんでいると、助産師さんが内診をしてくれて、「もう全開近いですね」と言ったから、「やっと分娩室に行ける‼︎この痛みから解放される‼︎」とホッとした。


陣痛がおさまる隙をみて急いで歩いて分娩室に移動して、分娩台に上がった。



続く
病院に着くと、車いすに乗せられて産科病棟に案内され、本当に破水かどうか先生に診てもらった。


その結果「破水ですね」と言われ、そのまま入院することになった。


それからは、何かお股のあたりからちょっとずつ水みたいなものが出てる感じはあったけど、全然陣痛のようなお腹の痛みはやってこなかった。


破水から17時間ほど経って、次の日になっても陣痛が来ることはなかったから、促進剤を入れることになった。


その時は、促進剤を入れればスルンと産まれてくれるかな〜と軽く考えていた。


が、促進剤の経験がなかった私にとっては、地獄のような苦しみが待っていた。



続く
そして秋になり、だんだん出産予定日が近づいてきた。


この頃は、本当に毎日苦しくて、歩くとお腹がキューッと張ってしまい、しばらくこのキューッがおさまるまで歩くのをやめたりして、かなり生活しづらかった。


苦しくてしんどいから、時間があれば体勢を斜めにして横になっていた。


そして出産予定日の2週間ぐらい前、それは突然やってきた。


実家でゴロゴロ横になっていたら、お股のあたりにジワーッとした感覚があった。


尿もれという感じではない……


これが破水ってやつか‼︎⁇


一瞬頭が真っ白になって、絶対破水だと思って早く病院に電話しなきゃと思ったけど、体を動かすのが怖くて怖くて、それからしばらく動けなかった。


幸い実家で母もいたから、バスタオルとか色々用意してもらって、何とか起き上がり、旦那に連絡して、急いで病院に連れて行ってもらった。


続く