この世に生まれてきて一杯思い出の詰まった実家とついにおさらばした。なんだか、いろいろなことが走馬灯のように頭の中を駆け巡る。

 物心ついた頃から、白黒テレビがあり、鉄腕アトムや鉄人28号やひょっこりひょうたん島など、近所のお兄ちゃんとテレビを見ていた。猫と犬がいて、僕はいつも猫を抱っこしていた。

 おふくろに書道をサボったのを怒られ、押し入れに隠れていた。

 おふくろは朝3時とか早くから起きてミシンの内職をしていた。僕は、子どもごころに母に感謝していた。

 庭に柿の木やいちじくの木やきんかんの木などフルーツが、たくさんあって、おやつに食べるのが待ち遠しかった。

 近所の家で缶蹴りやソフトテニスや縄跳びやだるまさんが転んだをよくやったな。

 近くの田んぼにはレンゲの花が一面、綺麗だったし、稲刈りの後は藁の中で基地を作り、よく遊んだ。あー、藁の匂いがする・・・

 中学生の頃は、深夜放送をよく聞いた。文化放送の「セイ!ヤング」とか「コッキーポップ」とか。ペンフレンドも二人いた。大阪の女性と茨城・大子町の女性。今も元気かなあ?

 高校生の頃は、部活と勉強に明け暮れたな。増進会の通信教育が懐かしい。「美代ちゃん好き好き」さんには順位で勝てなかった!

 大晦日には家族で紅白歌合戦を観ながら、花札やトランプをしたな。初詣は紅白歌合戦が終わった後、近くの氏神様へおやじと出かけ、夜空のオリオン座を見た。オリオン座の輝きが忘れられない。

 などなど、キリがない。


 両親が亡くなり、七年越しの遺品整理と実家の片付けをコツコツ行って来た。75坪ある敷地の庭の手入れも毎週、少しずつだけどやった。松、ツツジ、もみじ、梅、山茶花、南天、ツバキなど、除草もホント、大変だった。







 実家が無くなるのは本当につらい。でも、住んでないんだから、いつかは片付けないといけない。ついに、終わった!たった一週間で跡形もなく消えた。





 最後に、実家に感謝して、これからの新たな一歩を踏み出そうと思う。ニコニコ