電動でもエンジンでも、道具を使うのに力は要らない。
いや、間違えた。こういう言い方が誤解を生むのかな。力は、姿勢を保つことに使う。

刈払機は地面を滑らせる。刃が傾かないよう、姿勢を保つ事に集中する。時には力を入れて振り回さなきゃいけないこともあるけど、それはとても危険な仕事だ。力を入れれば入れるほど、刃の破片や石が勢いよく飛ぶから。昔、割れた刃が20メートルくらい飛んで窓ガラスを割った、そのぶーんと飛んでいく刃を見たことがあるし、煉瓦のかけらが僕の胸に直撃したこともある。力を入れて振り回すことが当たり前にならないよう、いつも姿勢を正し、肩の力を抜くよう心がける。
通常は刃を使って草をなぎ倒し、二回目にナイロンのヒモを使って仕上げる。どうせ仕上げに二回走るから、一回目はざっとでいいような気がする。
しかし大切なのは、例え実際は一回で仕上がらなくても、常に一回で仕上げるつもりでやる心構えだ。一回で仕上げるには細かい機械捌きが必要だし、力の具合も微妙な加減が必要だ。そしてきれいに仕上げようと思ってやると、きれいに仕上がる。そうは言ってられない現場も多いけど。

草刈りは機械さえあれば誰でも出来るけど、それだけに恐ろしく危険な仕事だ。作業中の新人と年寄りには決して近寄らず、もし用事があるなら刈った草をぶん投げてやればいい。

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