去年の夏に福島の実家へ帰り、いつものように波乗りしに南相馬の海へ行った。

通り道の飯館村は一時期、避難指示区域とされていた場所。

そこに広々とひまわりが咲いていて、海で友達が待っているのに車をとめて見入ってしまい撮った風景。

今は人も住んでいて、立派な道の駅ができていた。

海へ行くには必ず通る道で、ちょうど中間地点だからコンビニに寄ったりしていたのに、避難指示区域になった時は村内に人は誰もおらず、店は全て閉店。

徒歩や自転車で通るのは禁止、車で通り抜けるだけなら可能という平和なはずの日本とは思えない決めごと。

あんなにのどかで、あきれるほど穏やかな場所だったのに。

どこからが徒歩じゃだめなんだろう。数値ってなんだろう。

飯館を通るたびに不思議な気持ちになった。

それから数年後のひまわり畑。

ひまわり畑の道路向かいにはソーラーパネルが並んでいて、どちらも太陽のほうを向いているけれどなんだろうこの違い、この違和感。

太陽発電でエコ風味？

海へ続く道は大好きなドライブコース。峠を越えて川を越えて、樹々のみどりと花と青空と、助手席に乗せて見せてあげたいって思いながらいつも運転してた。

より深いみどりを越えて会える青い海、白い砂。

波待ちしていると、ときどき魚が目の前ではねて体当たりされたらどうしようとか思ってた。

豊かだなぁ。何もなくてなんでもある。

ふくしま、ってひらがなが可愛くて好き。カタカナはやめてほしい。

トウキョウ、って書く？

福島アイデンティティをとっぱらいたいけれど、

しかたないよなぁ。自分が生まれ育った地を出たいとは思っても、二度と見たくない人はいるのだろうか。

ま、そこにしがみつかずにいようと思います。

8年後は向日葵