サイクルを短縮する
ある程度安定して連続成形出来るようになったら、
成形サイクルを短縮して、
生産数を出来るだけ増やすようにしなければいけません。効率を上げる事は、必要不可欠な事ですから、必ず考える要素になります。
まず大前提として、
製品の品質を維持すること。
サイクル短縮によって、
- 白化した
- 変形した
- 寸法が図面公差から外れた
- 不良率があがった
など、マイナス要因がないかの確認をしながら調整が必要です。
成形条件の中で、
- 射出速度(射出時間)
- 冷却時間
- 突き出し速度
は、サイクル短縮出来ますが、製品への影響が強いですので、製品確認をしっかりしないといけません。
また、
- 金型開閉速度
- 突き出し速度
は、金型への影響が強いです。速度を上げすぎると金型破損に繋がります。
そうすると、サイクル短縮と言っても何を見れば良いのかわからなくなってしまいます。
実際には現場では経験から
重要な部分は速度を下げて、
それ以外は出来るだけ速度を上げつつ、
急激な速度変化がないように加速度を下げる
という事をやっているのだと思います。
私がサイクル短縮で確認する順番としては、
金型開きストロークを確認する。
製品を取り出すギリギリのスペースがあれば良いですから、
取り出し機の下降位置、取り出し位置、引き抜きストロークを見て、最小か確認します。
突き出しストロークも余分に出ていないかも確認します。
その上で型開きストロークを最小にします。
余分に開くということは、
開き時間、閉じ時間ともに余分にかかるという事なので、一番の無駄になります。
金型開閉と突き出し速度の確認をする。
金型開閉で金型に損傷を与えそうなのは、
スライド機構の部分、
特にアンギュラピンが入る手前なんかは速度を緩める必要があります。
製品に影響しそうなのが、
PLの開くタイミングと型開きの初動ですね。
そこも速度は緩めます。
あとは、型開きエンドと型閉じエンドは機械へのショックを減らす為に緩めたいです。
それ以外を触ります。
突き出し速度は、
EJピンが製品を突き出す瞬間が、1番製品に影響を与えますので、
もし、可動取付板にEJピン用の穴が空いて空洞になっているのなら(スペーサーブロックが入っていない)
突き出し初動はまだ製品に触っていないので、
製品を突き出し始めるまで可能な限り速度を上げます。
製品に触る手前で速度を緩め、ある程度押したら、また速くする。というような変速設定にします。
射出条件を確認する
と言っても製品に影響する部分はあまり変えたくありませんし、影響が分かりづらいという点も変えたくないのですが、
まず、無駄がないかを確認します。
冷却時間に対して、計量時間が余分にかかってないか、
射出装置の設定が反復になっていたら、
それが必要かどうか、計量時間と、後退時間含めて冷却時間内におさまっているか。
余計に後退していないか。
中間時間や射出遅延など余分な時間はないか。
それらを確認した上で、
冷却時間が妥当な時間か確認します。射出、保圧時間も妥当かどうかを確認します。
実際短縮してみて製品変化を見るのが良いですか、
連続成形を何百とした上での判断になるので、
触りづらい部分です。
サイクルを短縮してみて
それらの工程でサイクルを短縮してみた結果、
金型の冷却が追いつかず金型温度が上がる
のような不具合が発生する事もありますから、
サイクル短縮後は、直後の製品確認だけでなく経過観察を通常以上にみてないといけません。
これらは必須工程で可能な限り早い段階で、出来るだけ試作段階で確認して詰めておくと良いですね。