パリの展示会の様子ですが、
木の枝がテーマとしてペンダント・ライトや
椅子のバックレスとに使われています。
最近、自然志向と言うか、野生の感じを室内に取り入れている
デザインが良く見られる様になりました。
生け花もなんとなく野生の草っぽい物が使われていて
クッションもなんとなく苔のイメージなんじゃないかなと
思ったりします。
日本ではあまり見かけないデザインですね
ときどき Paris や Milano の国際展示会にインテリア・デザインの動向を
見に行くのですが、やはり日本ではお目にかからない、美しいものや
楽しい部屋や、感動的なデザインがあります。
展示のブースが部屋の様に飾りつけられているのも、日本と少し違います
僕がコーディネーターをしている 芦屋画廊 でも毎年アート・フェアに出展して
いますが、他の画廊のブースには雑多に絵や彫刻が展示されていて、見本市
状態となります。
この写真のブースは今年の秋の Paris です。
クラシックな定番のフォタイユですが、壁はクロスの上を細いローブ で覆って
その上にアフリカのエスニックな飾りがバランスよくレイアウトされています。
こういった類の飾り物は、すぐ前に置いてあるフォタイユでしっかり受けないと
浮いてしまいます。
ランプの羽飾りやアフリカのテーブルも素敵なこーディネイトでしょう
床のカーぺットも重くならない程度に、やっぱりエスニックな柄のものですね。
真っ白のフォタイユから、オフ・ホワイトの壁、アフリカン・エスニック素敵です。
コンサート告知と夏休みで長らくお休みしていましたが、又復帰です。
おかげさまでJazzコンサートは平日にも関わらず沢山の皆様にお越しいただきひと時の Paris の夜を楽しんでいただけたので開催して良かったです。
日仏会館の文化担当の皆様にはお礼申し上げます。
さて、秋一番は今が旬の京都町屋カフェですが、一味違う高級イタリアンのお店です。
町屋にあった土蔵の蔵を改造してレストランにしています。
高い天井には大梁がむき出して壁の漆喰塗と合いまった和風のテイストなのですが、あえてイタリアの田舎のマナーハウスの遊びの部屋のような空間にしています。
和紙 や 瓦、格子 等の和風エレメントを排除しているのがいいですね
開店以来 中央に 大きな季節の生花が活けられているのがポイントです。
もちろん黒服のカメレーナもサービスしてくれます、テーブルクロス はアンダーカバー と オーバーレイ のダブルで、オーバーレイは季節によって 色彩を変えて、空間イメージ をコントロールします。
素朴な 内装に合った 木彫りのバックがくつろいだ雰囲気を醸し出します
インテリア デザイン はこうした エレメント のアレンジ によって全く違う
空間のテイストを生み出します。
9月7日から11日まで Paris で開催される Maison & Objet の展示会では
あらゆる デザイン・エレメント をみつける事が出来ます。
日本インテリア・プランナー協会 は後援していますので、観に行きたい方は
コメント下さい、現地ご案内しますよ。
春の初めに日本インテリアプランナー協会がINTERIOR PLANNING Best Selection
2010に選んだ作品の見学会がありました。
関西インテリアプランナー協会から日建スペースデザインさんの作品をデザイナー
の方に解説してもらいながら見学します、作品はビズフォートと言うビジネスホテルです
が、ブランド・コンセプトは「アッパー・スタンダード」
「出張先での自分のサードスペース」、ターゲットは30~40代のビジネスパーソンで
す。(一時代前のビジネスマンと言う言い方はしません)
ロビーの特徴は受付のカウンター・バックが無く円形のカウンターが中心に有る事で
す、奥に自動チェックイン機が見えていますが、このおかげでこれまでの様に
カウンターバックに鍵を置いておく棚は必要有りません、この浮き上がるような白い
円形カウンターをモチーフにロビー全体が求心的な円形でデザインされています。
左の緑の部分がエントランスからロビーへのメインエレベーターです。
食堂は全てセルフサービスで右側がフードサプライ&プリペアスペースで中央が
急ぐ宿泊客の為のカウンターの食事スペース、窓側を向いた一人掛けの椅子と
テーブルは、少しゆっくり朝を過ごす為のブランチスペースです。朝食の場らしく
明るく自然な感じの木のマテリアルで基調を取って白やベージュを使った爽やかな
明るい食堂に仕上がっています。
特に苦労したのがこのブランチ席、収容人数を最大限にとって、なおかつゆっくり
朝食を取って頂くにはどうしたらよいか、悩みぬいたあいであが片袖のアームチェア
なんです、ハイバックにしてもコンパクトなんで全体のイメージに圧迫感を与えること
なく、それとないプライバシーが保てます、ゆったりと腰掛けるにはやはり、肘掛が
欲しいのですが、両側にあると通路のせまい席への出入りがスムーズではないので
知恵を絞って肩肘のデザインになってます。
なかなか良い座り心地でした。コンセプトをしっかり立てて追及していく事の出来る
プロのインテリアプランナーの仕事の一つです。デザインは飽くまでも思いつきで
すすめないで、コンセプトに忠実に、ぶれないで、完成させましょう。