高校入試や大学入試の推薦(AO)入試では、
しばしばグラフや資料の読み取りが課されます。
たとえば、某国における出生率と
GDP成長率のグラフが与えられて、
「資料から読み取れることを述べなさい」
という形式で出題されます。
このタイプの問題に
慣れていない受験生は、
次のような過ちを犯します。
グラフをそのまま文章化するだけ
冒頭の例で言うと、以下のような文章を書くんですね。
「某国では、1990年以降GDP成長率は下降傾向にある。一方、出生率は1995年まで上昇するが、それ以降は下降している。」
これで終わってしまう答案が多いんです。
でも、これはグラフを見れば明らかです。
グラフを文章化しただけの答案に、
一体何の意味があるのでしょうか?
この点を勘違いしている受験生が多いです。
グラフや資料の読み取りを含む作文・小論文では、
数値の変化を自分なりに解釈し、
そこから考察や意見を述べることが求められます。
冒頭の例で再度文章を書いてみますね。
「某国では、1990年以降GDP成長率は下降傾向にある。しかし、出生率は1995年まで上昇している。経済成長が停滞しているにも拘らず、国民がまだ希望を捨てていなかったと考えられる。『将来、再び経済は成長する』という楽観的な風潮があったのだろう。国民は出産や育児にかかる経済負担について、まだ深刻には考えていなかったようだ。その後、景気が回復しないことが明らかになると、国民は出産や育児を回避するようになる。自分たちの生活すら危ぶまれる状況下で、子どもに投資する余裕はなくったのだ。このことが、出生率の低下に結び付いたと考えられる。」
たとえ解釈が間違っていたとしても、
このくらいのことは書いておかないと、
そもそも評価の対象にすらなりません。
推薦(AO)入試受験者は注意してくださいね。