米政府に暴かれる巨大金融詐欺事件とは2013年2月15日


いよいよ金融マフィアの一角が潰される可能性が出たきた。

【S&P錬金術で勝訴を確信する司法省-金融詐欺追及の集大成に】
米司法省は今月、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の行為が詐欺に相当すると主張し、少なくとも50億ドル(約4650億円)の支払いを求める訴えを起こした。「AAA」という神聖な格付けを装った金融詐欺を追及するオバマ政権の4年間の取り組みは、これによってクライマックスを迎える。
 司法省が起こした連邦訴訟は、破綻したモーゲージ債商品のケースをモデルにして
いる。鉛から金を生み出そうとした中世の疑似科学になぞらえて「アルケミー(錬金
術)」と呼ばれた調査には、20人余りの法律専門家が動員された。3000万もの文書を
検証し、協力的な証人を探し当てた結果、米経済を破綻の瀬戸際に追い込んだとオバ
マ大統領が09年から非難し続けている問題について、法廷で勝利する証拠が得られた
と彼らは話している。
 米金融規制改革法(ドッド・フランク法)の共同起草者の1人であるバーニー・フ
ランク元下院議員(民主、マサチューセッツ州)は電話インタビューで、「金融危機
に対処する取り組みにおいて、われわれは最初から格付け会社をリストの上位に置い
ていた。法制化の過程では、格付け会社の規制に向けて考えられるあらゆる手を尽く
した」と述べた。
 S&Pの親会社である米マグロウヒルの株式時価総額は、司法省の提訴が明らかに
なってからこれまでに39億ドル余り失われ、社債利回りも11年3月以来の水準に上昇
しており、事業の存続が脅かされる恐れがある。【ブルームバーグ 13日16:48】

すでにご承知のように、サブプライムローンから始まる一連の巨大金融詐欺は、
金融危機を引き起こし、世界大恐慌を招く国際金融資本家らの計画である。
格付け会社の果たした役割も大きいが、それも枝葉末節にすぎない。
根幹にあるのは中央銀行である。

S&Pの"錬金術"が白日のもとにさらされ、巨大金融詐欺の全貌が明るみに
なれば、それは市場原理主義的資本主義が巨大なネズミ講であったことが
暴露される時である。
すなわり、中央銀行システムの欺瞞に波及し、やがて中央銀行制度が廃止される
道筋をたどることになろう。

だが、それさえも、彼らの深慮遠謀なる計画でもある。
"自浄作用"とは似て非なる<正-反-合>の弁証法的詭弁をもって
新たな秩序を構築しようとしているわけである。

つまり、決して正義が勝ち、より良い社会やシステムができると考えるのは
早計であるということだ。

少なくとも、これまで物質的享楽や幸福を享受できたのも、
彼らがつくった資本主義の産物であり、私達が平穏無事に子供時代を
過ごしてきた記憶も、ある意味つくられたものであり、決して当たり前の
ことではなかったことに気づくのである。

私達の人生は、ちょうど氷河期と氷河期の間にある間氷期のように、
もっとも過ごしやすかった時代に幸運にも生きてこられたが、
それ以外の時代に生まれた方は、戦いや貧しさと常に闘いながら生きる、
私達から見れば非日常の生活を過ごしてきているのであり、それは人類の
長い歴史の中でも当たり前の世界なのである。
(逆に特権階級はいつの時代にも存在し、常に戦いと貧しさを必要として
いたということも言える)

もっといえば、日本という国に生まれ、平和と豊かさを享受できたのは、
第三国を貧困に落としめるという犠牲の上に成り立っていたのである。
(これが錬金術のからくりであり、無から有を生み出すのではなく、
 負から有をうみだす、つまり圧倒的な負け組が必要なのだ)
それが自由資本主義という米欧人にとって都合のよいシステムであり、
アフリカやアジア、南米などの世界から資源食糧を合法的に収奪する経済
システムの上に乗りかかって実現した"自由資本主義・民主主義"陣営に
日本がいたからに他ならない。

それはまた無情なる弱肉強食の世界を表してもいるが、
栄枯盛衰、無常であるともいえる。
私達の誰もが当たり前のように物質的豊かさの時代を過ごすことは、
これからは無くなると考えたほうがよいだろう。
むろん、これから訪れる世界でも、違う意味での幸福を得ることは可能だろう。

いずれにしても、国際金融資本家らが洗脳して作った世界の豊かさを享受し続け
ようともがくのか、流されるままに貧困と不自由にあえぐのか、
それとも、錬金術に代わる全く新たな価値をつくり、生きるのか。
私達自身の今後の身の振り方が問われているともいえるのである・・・。




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