この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば

 

この歌は藤原道長が詠んだ歌です。

初めてこの歌を知った時は、あまり好きにはなれませんでした。

というのも、散りゆく花や、欠けている月に美しさを感じるのではなく、満月を詠んでいることに違和感があったからです。

 

しかし、よくよく考えてみると、誰であれ、この世界の主役は自分自身だし、不完全な人なんて一人もいません。

 

どんな人でも完全であり、失敗や思い出したくない過去も全て予定調和であるなら、全て完璧じゃないかって思います。

 

ある意味この歌は、この世界の真実を詠んでいるような気がして、今ではとっても大好きな歌の一つです。

 

明日は蟹座新月。

この歌を味わいながら、一日を過ごしたいと思います。