「ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌」…知る人ぞ知る影の名作。

今のちびまる子ちゃんでは到底考えられないストーリーだけでなく音楽パートもふんだんに取り入れられた所謂ディズニー映画のような作品となってます。

今作は1992年に上映された劇場版の第二作目であり、版権の問題で現在もDVD化されておらず一般で視聴できることは滅多に無い幻の映画です。

そんなちびまる子ちゃん好きになって2年ほどの私ですらお目にかかれなかった映画が一週間限定で東京の品川区のとあるデパートの内部に隣接している日本最古の映画館であるキネカ大森で上映されるという噂を耳にしたので映画の日である12月1日、上映開始の初日に観てきました!







当時のポスターだったりインタビューだったりが辺り一面に散りばめられていた…キネカ大森がちびまる子ちゃん展と化しているではないか…!




早速私はメロンソーダを片手にシアター内に入場。

どの映画館でも指定席が主流となっている現代では物珍しい自由席というシステムをとっている辺り昔から変わってないということが窺えます。

レトロ好きな私はもうこの時点で興奮してました。


ついに「わたしの好きな歌」が始まった…!

「大野君と杉山君」と同様にデジタルリマスターは施されているものの古ぼけた感じは拭いきれてない所がまさに過去の映画がこれからも人目に触れられていかかのようで感動的。
まさにPast of Future.

「めんこい仔馬」の合唱から始まり、クラスではタイトルにもあるわたしの好きな歌と題して歌にちなんだ絵を描くという課題が出されました。

まる子は合唱した「めんこい仔馬」の絵を描くことにしました。


「1969年のドラッグレース」

静岡の祖父の家に行くことになったまる子は花輪くんの厚意でヒデじいの乗る高級車で送ってもらうことになります。



いや、すごくないか???


今のちびまる子ちゃん、それどころかアニメーション映画では有り得ないくらい気持ち悪い動きするぞ???

通常細かい動きはCGで表現するものの当時はまだCG加工が発展してなかったために細かい動きを表現するには相当数のコマが必要でした。

この映画のコマ使用数が前作の倍以上というのも納得ですね。

こちらは大瀧詠一さんの作曲した曲なのですが今作で最も好きな曲はこの曲ですね。

この曲のおかげで曲調が似ていると噂のスピッツの「船乗り」を知りましたので(笑)


「ダンドゥット・レゲエ」

インドネシアの大衆音楽とレゲエをマッチさせた曲らしいが曲はさながら作画も素晴らしい。

万華鏡の美しさに酔いしれそうになってしまった…。



「ヒロシの入浴」

まる子と父・ヒロシが入浴してる時に流れるのだが湯船でジャングルを移動している時のヒロシのガタイが気になってしょうがなかったです(笑)

いつかのファッションブランドとコラボした時もガタイが普段と違くてまる子やその他の家族は作画崩壊レベルの酷さだったのに対し、ヒロシだけは何故か様になっていたなんて事もありましたね…。



「はらいそ」

まる子が静岡で今作の軸となる存在の絵描きのお姉さんと出会うまでに流れた曲でした(私の記憶が正しければ…)

古きよき街の一角に佇むBARで流れているBGMのようでした。


「買い物ブギ」

はまじがわたしの好きな歌として選曲した笠置シヅ子の一曲なのですがおばさんの顔が怖すぎる…(笑)

歌詞のおじさんの下りは必見です。


「星を食べる」

絵描きのお姉さんと水族館に行くことになったまる子なのですが、絵を描いてた時の服装とは打って変わってオシャレしていてそのきらびやかな姿を目の当たりにして曲は始まります。

使用曲の中で最もファンタジー要素が敷き詰められてる一曲です。


「B級ダンシング」

原点にして頂点


はまじ、ブー太郎、関口のB級トリオの曲なのですが会場は満杯で席が無いことからライブ会場はさいたまスーパーアリーナレベルの会場であると予測できます。

さいたまスーパーアリーナのキャパは37000…つまり彼等は9才にして37000人も動員させたのである(しかも子供のみで)

スタッフにもこだわっており、音響には音楽好きの伊藤由美子、ディレクターには頭脳明晰の丸尾末男、伊藤由美子と同様に音響にはオールマイティーの上杉まりと最強の布陣である。

ファンには小島富美子、高宮純子、内田恵子、沢井、小長谷まさえ、佐々木洋子、中島(唯一の男性ファン)とクラスメイトからも支持されていることが窺える。



とまぁ茶番はこの辺にしてこの曲は確かに素晴らしいです。

しかしこの曲は披露されるタイミングを誤りました。

この曲のすぐ後に絵描きのお姉さんとその彼氏とのお別れをしてしまうかもしれないという(決して修羅場ではない)シーンに突入します。

待て待て感情の整理が追いつかない。

とりあえずB級トリオは不憫。



以上が劇中で使用される曲です。

勿論音楽パートだけでなくストーリーにも拘っており(というかどちらかといったらストーリーに重きを置いている)まる子と絵描きのお姉さんとの交流は中々作り込まれています。

絵描きのお姉さんって大人びた小長谷さんっぽいなとずっと思ってました。

小長谷さんこれは将来有望ですね(だからといって好きになることは無いですが)


そして最も気になるのがやっぱりヨリちゃんの動向ですよね。

今作では4回ほどヨリちゃんが台詞なしで映りましたが最初は隣の席のえびすくんと仲良くしているシーンがありましたが後半でまさかの…!!

安定の…!!

丸ヨリ要素があったんですよ!!

まる子のわたしの好きな歌の絵が入賞して先生から賞状を授与されるのですがその時にちょうどえびすくんの目の前に立ってる状態になってるためにえびすくんのその隣の席の丸尾くんとヨリちゃんがまる子を挟んでいるという状態になってるのですよ!!!

この瞬間私はWOWOWに加入する決断に至りました。

お金より、丸ヨリです(アンドレア風)


というわけでもう全体を通して大満足な作品でした。


しかし、一つ疑問に残ることがありまして、今作でもマキちゃんとマリちゃんは声ありで出演したらしいのですが私の見た限りだと喋ってるシーンはどこにもありませんでした。

もしかしたら群集に紛れて喋ったのですかね?


まぁそれはいいとして以上が私の感想です。

WOWOWでも放送されるのが決定してるのでご加入されてる方は是非ご視聴くださいませ!




余談ですけど映画館でホットドッグとジンジャーエール買ったんですけどものすごく食べづらかったです(笑)





それと同時上映でこれまた名作の「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!モーレツ!オトナ帝国」も観てその後に外に出たらちびまる子ちゃんとクレヨンしんちゃんのコラボイラストがありました!


記念に撮っておきました。