薄型テレビを買った。
ハイキングに行った。
帰りにアイスを買った。
何をするにも「きっかけ」があると思います。
それは英語を話すようになる時も同じです。
私が今まで教えて来た多くの生徒様の中にも、英語を話すことを躊躇う人は少なくありませんでした。
では、どうすれば話すようになるか。
私が話すようになったのは小学生の頃でしたが、やはり今思い返すとしっかりと2つ「きっかけ」がありました。
とても内気だった私は、海外へ行った当初、文化と言葉の違いに戸惑い、話すことをしませんでした。
出来なかったと言う方が正しいでしょうか。
しかし、そんな時の2つの出来事が私の姿勢を変えたのです。
1つ目は、工作か何かをしている時に先生に色を選ぶように言われた時でした。
私は、言葉を発する事なく、指で色を指したのですが、その時先生に「口でちゃんと言いなさい」と言われたのです。それまで言葉が分からないからと甘えていた部分があった私には、この一言はとても衝撃的でした。
その時から徐々に、「そうか、自分で声に出さないといけないんだ」と思うようになったのです。
2つ目は、これも同時期にあった事ですが、クラスを数人のグループに分けて、ちょっとした発表をする事になったのです。当然何をやっているかも分からない私でしたが、グループに入れられ、何故か普通に参加をさせられたのです。発表内容を皆で考える時点で私は既に迷子状態でしたが、その後更に衝撃的な事が起こりました。
それは、グループの皆が私に発表をしろと言ったのです。
そんな事は無理だと思いましたが、決まってしまった物は仕方ないと諦め、他のメンバーが読むスピーチをひたすら片仮名にしました。
他のグループが発表をする中、私の緊張は最高潮に達していました。そしてとうとう私の番が来たのです。
私は何も分からない状態で、皆の前に立ち、とにかくその片仮名英語を読み始めました。
今考えて見れば、誰一人として私が言っている事を正確に理解した人はいないのではないでしょうか。
しかし、私がスピーチを読んでいる最中も、クラスメイトの皆は真剣に、そして優しく聞いていてくれました。
そして読み終わった瞬間には、大きな拍手とメンバーからは握手をされたのです。
この2つの「きっかけ」は私にとってはとても大きく、外国人を相手にする場合には、英語が間違っていても積極的に考えている事を伝える事が求められると感じる事が出来たのです。
今では英語で話している時は、物事をストレートに言いすぎる時もありますが、このきっかけがその後の私の人生においても大きな影響を持った事は確かです。
この様に、「きっかけ」はどこに転がっているかは分かりませんが、常にきっかけに敏感になる事が、英語学習者にとっては、英語を話すようになる大きな一歩になるのではないでしょうか。
是非皆さんも「きっかけ」を見つけてみてください。