専門学生の頃の私は、とにかく楽しかった。
朝早く起きて横浜の学校へ通い、理容師になるためにひたすら練習する毎日。
技術の練習は決して楽ではなかったけれど、不思議と一度も「苦しい」と思わなかった。
やりたいことだったから。
バイトも恋愛も、全部がキラキラしていた。
毎日が「楽しい」でできていた時間だった。
初めて受けた国家試験。
緊張で汗が床に落ち、その瞬間“じゅわっ”と蒸発して白くなった。
あの光景は今でも忘れられない。
あれほど真剣に何かに取り組んだのは、もしかしたら人生で初めてだったかもしれない。
はじめての就職、そして葛藤
最初に就職したのは、家の近くの理髪店。
オシャレな店長がいる、とても素敵なお店だった。
でも、男性しかいない環境は、当時の私には想像以上にきつかった。
体力的にも精神的にも、限界を感じてしまい、辞める決断をした。
一生懸命やったのに辞めてしまったことが、もったいないと感じたこともあった。
でもあの時の私は、あれが精一杯だった。
販売員という新しい世界
理容室を辞めてから結婚するまでの3年間。
「やってみたい」と思っていた販売員の仕事に挑戦した。
接客の楽しさ。
人と関わる面白さ。
その場の空気を読む力。
この時に学んだことは、今の私の仕事にもちゃんと生きている。
飽き性なところは昔から変わらないけれど、
私は“その時その時を全力で楽しむ人”だった。