窓絵。
※前置き
YOP完全書き下ろしオリジナルストーリーです。
彼女はいつも決まって窓際の席に座っていた。
毎週日曜日の正午過ぎ、
市営図書館の2階にある閲覧室で
彼女はいつも本を読んでいた。
開いた窓から時より吹く柔らかい風が、
亜麻色に輝く彼女の長い髪をたゆたせる。
僕は彼女が座る窓際の反対側、
通路側の席に座り、彼女を眺めるのが好きだった。
彼女が席を立ち、図書館から出るのは16時頃の夕暮れ時だ。
「キリキリキリ・・・」と、ひぐらしが鳴くのを背にして
決まって僕の席の後ろを通り、図書館をあとにする。
そしてそのあと、僕も図書館をあとにするのが常だった。
そんなある日の日曜日、
いつものように僕は彼女を見つめていた。
澄んだ青空の向こう、
少しずつ陽が傾く窓絵と一緒に
透き通るような彼女の横顔が
僕の目の中に映っていた。
「ガタッ」
彼女が席を立った。
「ああ、もうそんな時間か・・・」と
少し惜しむような気持ちを胸に
彼女が僕の後ろを通り、図書館をあとにするのを待つ。
「いつ見ても、キレイな風景ですよね、ここ。」
「えっ?」
突然のことに僕は何が何だか分からなくなっていた。
「いつも外の景色、見てますよ・・・ね?」
彼女は僕の席を通過せずに
僕の右隣に立ち、
窓際の方を見ながら僕に話しかけたのだった。
「あなたもお好きなんですか?ここから見える窓絵。」
「あ、は、はい。なんか安らぐっていうか、安心するっていうか・・・。」
嘘をつけ、
確かにこの図書館から見える景色はキレイだけど、
その景色を時より見ている彼女を見ていたんだろう。
「・・・。」
そんなことは当然言えるハズもなく、
僕は極度の緊張と照れのせいで無言になってしまっていた。
「でも、そんな通路側の席からじゃ外を見るのは遠いんじゃないですか・・・?」
彼女は少しボリュームを落とした声で話した。
「そ、そうですね。でも、ここに座って見るのに慣れちゃったもんで、ついこの席に・・・。」
遠くからあなたを見ていましたなんて言えるワケがない。
「あの、良かったら今度一緒に眺めません・・・か?」
「えっ?」
「いえ、その・・・、いつも同じ時間にいっらしゃいますよね、この図書館に。
私もだいたい同じ時間に来ているので、読書ついでに一緒にあの窓絵を眺めませんか・・・?」
「い、いやでも、せっかくの有意義な時間を・・・邪魔になりませんか?」
ああ、もう。
何を回りくどいことを言っているんだ。
素直に「是非っ!」と言えばいいのに。
「邪魔だなんて・・・私もすごく好きな景色なんで、一緒に共有できたら・・・だ、ダメですか?」
「だ、ダメなんかじゃないです!!嬉しいです!絶対一緒に見ますっっ!!」
勢いよく喋ってしまった。
図書館ににつかわしくない声の大きさを張ってしまっていた。
周りの冷ややかな目に二人は照れつつも、
いつもの日曜日、
時間は正午過ぎ、
市営図書館の2階にある閲覧室、
席は決まって窓際で
二人は窓絵を眺めながら読書することを約束した。
こんな恋してぇぇぇ━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━!!!

YOP完全書き下ろしオリジナルストーリーです。
彼女はいつも決まって窓際の席に座っていた。
毎週日曜日の正午過ぎ、
市営図書館の2階にある閲覧室で
彼女はいつも本を読んでいた。
開いた窓から時より吹く柔らかい風が、
亜麻色に輝く彼女の長い髪をたゆたせる。
僕は彼女が座る窓際の反対側、
通路側の席に座り、彼女を眺めるのが好きだった。
彼女が席を立ち、図書館から出るのは16時頃の夕暮れ時だ。
「キリキリキリ・・・」と、ひぐらしが鳴くのを背にして
決まって僕の席の後ろを通り、図書館をあとにする。
そしてそのあと、僕も図書館をあとにするのが常だった。
そんなある日の日曜日、
いつものように僕は彼女を見つめていた。
澄んだ青空の向こう、
少しずつ陽が傾く窓絵と一緒に
透き通るような彼女の横顔が
僕の目の中に映っていた。
「ガタッ」
彼女が席を立った。
「ああ、もうそんな時間か・・・」と
少し惜しむような気持ちを胸に
彼女が僕の後ろを通り、図書館をあとにするのを待つ。
「いつ見ても、キレイな風景ですよね、ここ。」
「えっ?」
突然のことに僕は何が何だか分からなくなっていた。
「いつも外の景色、見てますよ・・・ね?」
彼女は僕の席を通過せずに
僕の右隣に立ち、
窓際の方を見ながら僕に話しかけたのだった。
「あなたもお好きなんですか?ここから見える窓絵。」
「あ、は、はい。なんか安らぐっていうか、安心するっていうか・・・。」
嘘をつけ、
確かにこの図書館から見える景色はキレイだけど、
その景色を時より見ている彼女を見ていたんだろう。
「・・・。」
そんなことは当然言えるハズもなく、
僕は極度の緊張と照れのせいで無言になってしまっていた。
「でも、そんな通路側の席からじゃ外を見るのは遠いんじゃないですか・・・?」
彼女は少しボリュームを落とした声で話した。
「そ、そうですね。でも、ここに座って見るのに慣れちゃったもんで、ついこの席に・・・。」
遠くからあなたを見ていましたなんて言えるワケがない。
「あの、良かったら今度一緒に眺めません・・・か?」
「えっ?」
「いえ、その・・・、いつも同じ時間にいっらしゃいますよね、この図書館に。
私もだいたい同じ時間に来ているので、読書ついでに一緒にあの窓絵を眺めませんか・・・?」
「い、いやでも、せっかくの有意義な時間を・・・邪魔になりませんか?」
ああ、もう。
何を回りくどいことを言っているんだ。
素直に「是非っ!」と言えばいいのに。
「邪魔だなんて・・・私もすごく好きな景色なんで、一緒に共有できたら・・・だ、ダメですか?」
「だ、ダメなんかじゃないです!!嬉しいです!絶対一緒に見ますっっ!!」
勢いよく喋ってしまった。
図書館ににつかわしくない声の大きさを張ってしまっていた。
周りの冷ややかな目に二人は照れつつも、
いつもの日曜日、
時間は正午過ぎ、
市営図書館の2階にある閲覧室、
席は決まって窓際で
二人は窓絵を眺めながら読書することを約束した。
こんな恋してぇぇぇ━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━!!!
