「・・・首領」
「・・・なんだ、博士」
「ライダーのやつ、派手にやりましたな」
「・・・そうだな」
「何もここまでやらなくてもなあ」
「・・・・・」
「はぁ、こりゃ一からやり直しだな」
「・・・・・」
「どれ、何か使えるものが残ってないかな」
「博士・・・」
「は? なんです?」
「すまなかった」
「はぁ?」
「私が悪かった。許してくれ」
「どうしたんです、いったい」
「私はずいぶん博士に辛く当たってきた」
「・・・首領」
「意地の悪いことを言って、博士を困らせた」
「・・・・・」
「これはきっとバチが当たったんだ」
「・・・首領、それは違いますよ」
「え?」
「夢に挫折は付き物です」
「・・・・・」
「我々の目的、世界征服は大きな夢です。それから比べたらこのぐらいのこと」
「・・・博士」
「世界征服がごはんなら、今回のことはふりかけですよ」
「・・・じゃあ、もう一度いっしょにやってくれるか」
「もちろんですよ!」
「博士・・・ありがとう!」
「なに。言ってんですか。それより腹が減りませんか」
「そういえば」
「じゃあ、火を起こしてイモでも焼きましょう」
「そうだな、そうするか」
「ぷっ」
「どうした」
「いや、そういえば最初はそれだったなと思って」
「それ?」
「ふふっ、イ・モ・お・と・こ」
「ああ、そうか。こいつはいいや」
「ははははは」
「ははははは」
「首領、確か食料庫はあっちの方でしたよ」
「よーし、じゃあ競争だ。よーいドン」
「あっ、首領、ずるーい」
「ははははは」
「ははははは」