「土曜日のシモン」って本ご存知ですか?
竹下文子著の児童文学書で
学校の図書館なんかに必ずある本だったんですけれど
廃刊になっていてもう、市販されていないんですね。
私はとても本が好きで
特に放課後の余韻のある時間帯に
図書館に入り浸っていた小学生でした。
竹下文子と聞いてぴんと来ない方も
一度は読んだことがあるだろうというくらい
著書が多くて知られます。
その、竹下さんが書いた中でも
私の一番のお気に入りは
「土曜日のシモン」というお話です。
yong-yuanが小学生の頃は
土曜日といえば半日。
半分学校で、半分何もない日。
まだ、土曜日が小学生にとって
特別な雰囲気のある時代でした。
「海の土曜日、林の土曜日、風の土曜日、草原の土曜日。
父親のいない少年ジュンが、
ある日現れた不思議な男シモンとともに、
すこし不思議で楽しいさまざまな土曜日を体験する話」
(紹介コメントより)
切なくて、透明な余韻が本を閉じても
まだずっと、続くような本です。
小学生のとき転校したばかりで
友達もできず
そればかりか一人ぼっちですごす休み時間。
自分の机は毎朝あるのに
自分の居場所はどこにもない学校で
空想と仮想に迷い込んだように
ふと、入った図書室で出会った大切な本。
仲間はずれで一人、下校するとき
「あそこの角を曲がれば
シモンが立っていてくれるかもしれない・・・」
早足で駆け寄っては、次の角を目指して帰りました。
苦しくて泣きたい時、
どんなにシモンにあいたかったか。
土曜日が、どんなに待ちどうしかったか・・・。
つらい時はいつも心の中のシモンに助けてもらっていました。
あのころの私の空気を
思いだす、そんな本です。
興味をもたれた方にお願いがあります。
というサイトで今では手に入らない様々な
ジャンルの本を
100人の投票が集まれば出版社に
再版依頼をしてくれるというサイトです。
是非皆さんにも読んでほしい本です。
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