くもをさがす、を読んで | 満ち満ちる

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人生の目的は、喜びだ!

娘が退院して半年くらいたったころ。


西加奈子さんのエッセイを


たまたま新聞の広告で見つけて


驚きました。


この方も、ガンになっていたんだ。。




ふと、読んでみたいな、と思った、数日後。



不思議なことに、

我が家にこの本が巡ってきました。




実家に、誰かが忘れたようで、


母は、私の忘れ物かと思って持ってきた、と。



あ、コレは読むやつだ、ってピンときて


早速その日に読ませていただきました。



ネタバレを含みますので、


ご自身で読みたい方はここで閉じてくださいね照れ



✨✨✨✨



カナダのバンクーバーに住んでいる西さん。


ご自身の違和感から、癌がわかり、


治療され、


寛解されておられるとのこと。


(あらすじ4行笑い泣き



日本との医療システムの違いはあるものの

(すごく面白く書いてくださっていて✨)


病気がわかるまでのこと、

治療中のこと、

医療従事者の方々やお友達とのやりとりなど


うんうんめっちゃわかる、って


読み進めました。



いちばん心に響いた部分は、


ガンの治療中は、治すことに一生懸命でいたらいいけれど、


いざ治ったら、目標がなくなったみたいに感じるって



闘病仲間の方の言葉。



また、


告知されたときのショックが、

PTSDみたいに、自分の中に残ってる。


って西さんの言葉も。。




私は親の立場だったけど、


娘の入院中は、寛解して退院することを目標にひたすら走り抜けてきました。


退院できて、当たり前のように日常をおくれることは


ずっと願ってきたことだし、本当に嬉しいこと。


でも、良かったね、ってニコニコ笑顔の奥に


未消化な感情のシコリみたいなものが残っているのに気がついていました。



それは、


病気がわかった時の衝撃。



娘が脳腫瘍になりました、って


言葉に感じる、重さ。。。



病気がわかった時に

私が感じた悲しみ、苦しみ、痛み、不安、絶望、無力感。


それらの感情は、本人の前では絶対に見せてはダメだと思っていました。


心の奥にしまって蓋をして、

それよりもやらなければならないことを優先して、走り抜けてきました。


でも


ふとした瞬間に蓋があいて


突然、涙が出てきたりするのです。



そんな時に読んだ、西さんのエッセイ。



そうだよな、


本人じゃなくても、相当のショックを受けたし、


その気持ちを、なかったことには


できないよな、って思って。




あらためて

自分と向き合う時間を作りました。



あの時は本当につらかったね。


悲しかったね。


よく頑張ったね。


よく頑張ったね。


よく頑張った。


よく頑張った。


本当に、よく頑張ったよ。。。




気持ちに寄り添うだけで、


胸に感じていた重さが


ふっと 軽く、なくなって、


今、この当たり前のようにある日常を、


一層、


純粋に、喜べるようになった気がします。



きっかけをもらった、西さんのエッセイに


感謝照れ照れ照れ