１．呼吸

呼吸回数･パターン･SpO2 は必ずセットで評価すべし

【呼吸回数の考え方】

健常人では、12～18 回/分が正常

○20 回/分以上は頻呼吸

○30 回/分以上は要注意

○40 回/分を超えると危険

頻呼吸には様々なパターンがああります。規則正しいものとリズムの異常があるものです

規則正しい頻呼吸のタイプ

〇規則正しい頻呼吸は、浅速呼吸（一回換気量が小さい）かKussmaul 呼吸（一回換気量が大きい）を考える

〇発熱を伴えば敗血症を考慮する

【呼吸パターンの考え方】

リズムが不整な呼吸パターンは呼吸中枢の障害を引き起こす病態を考える

異常なリズムの呼吸は3種類ある。

チェーンストークス呼吸･群発呼吸･失調呼吸（ビオー呼吸）です。

チェーンストークス呼吸

　全身性の疾患（大脳の循環不全・大脳の低酸素・高尿素窒素血症）をまず考える

　高齢者などで大脳の萎縮が強ければ生理的にみられることも多い

ビオー呼吸

　パーキンソン病やシャイドレガー症候群などの神経変性性疾患や延髄梗塞でみられる

【SPO2】

SPO2＝９０％未満は呼吸不全

　＜SpO2 と PaO2 の相関＞

　SpO2：90％＝PaO2：60Torr

　　　　　88％＝55Torr

　　　　　75％＝40Torr

　 50％＝27Torr

呼吸不全は主にⅠ型とⅡ型呼吸不全がある

２．意識

評価法をマスターしましょう

意識障害は興奮系か朦朧系かを見分ける

興奮系：不穏・せん妄･興奮･見当識障害は基本的にカテコラミンリリースしている状態

朦朧系：傾眠･朦朧状態は、尿毒症･高アンモニア血症･高二酸化炭素血症など代謝産物が蓄積した状態（＝体に余計なものがたまった状態）

３．体温

高熱の場合、常に考えるべきは敗血症です

ポイント
敗血症を疑うサイン

〇呼吸速迫（呼吸回数≧30 回/分）･SpO2<90%

〇乏尿

〇意識レベル低下

血液培養を取るべきサイン

〇症状；38.5℃以上を伴う悪寒戦慄

〇CBC；WBC≧12000 か≦4000

〇状況：抗生剤点滴静注前

〇先手を打つ；敗血症を疑うサイン

SIRS:侵襲に対する防御反応の範囲を超えて、生体に障害を引き起こしているかをチェックする指標

敗血症：『致死的な臓器障害を伴う感染症』

ICU外で敗血症をスクリーニングするのに「quick SOFA（qSOFA）スコア」がある

表：各項目を1点とし、2点を超えれば敗血症を疑い集中治療が必要だと判断する。

　　精神状態の変化は意識レベルの変化でGCS＜１５の事を言います

（参考文献）

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まとめ -単独で鑑別が必要なバイタルサイン-

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