ありがちだが、生活に追われているうちに気がついたら次男は1歳の誕生日を迎えていた。

 

1歳になった2,3日後には支えなしで二足歩行をはじめ、1週間後には「ばいば~い」と言いながら手を振るようになった。

 

恐ろしく手をかけられていない次男の育児だが、子供というのは、最低限のお世話をして、あとは快適でのどかな牧場で放し飼いにしておくだけで、育つもの。育つ力は子供のうちにあり、親が与えるものではないのだと思う。親が出来るのはほんのちょっとの影響を与え続けることだけ。

 

かなり手抜き育児をされている次男だが、実は次男ならではの恩恵もある。

 

①本の読み聞かせ

4歳の長男に読んであげている絵本を、知らず知らず一緒に聞いていること。実は長男が0歳のときはそんなに本を読んであげていなかった。産後の肥立ちが悪く、私が乳腺炎になったり、重症の腱鞘炎になったり、断乳前後にひどく体調を崩したり、手際よく離乳食を作れなかったり。また、あれもこれもやってみたくて、公園に行ってみたりベビーサインや布オムツ、オムツ無し育児に挑戦したり、来客が多かったりして、要はあまり読み聞かせをする余裕がなかった。

 

そうこうするうちに、長男は本を「投げて遊ぶもの」として認識しはじめ、ボールのように投げたり、ビリビリ破いたりするようになり、しばらく封印せざるを得なかったのだ。断乳してこちらの体力が戻ってきたものの、歩くのに夢中になり始めた1歳児の長男は絵本を聞いてくれなかった。

 

この点、次男は、長男と競うようにして私のひざによじ登ってくる。結果、4歳と1歳を抱っこして絵本を読み聞かせる日々。ちょっと重いけれど、人生の中で最も幸せな時間のひとつだと思う。こういう甘い時間を他には知らない。

 

ただいま、長男の日本語強化中なので、易しめの日本語の本をたくさん読むようにしている。それも次男に丁度良いのだと思う。

 

②おんぶ育児

次男が泣いたからと言って、家事の手をとめていたら、生活が回っていかない。ちょっとした愚図り程度ならひょいとおぶわれ、私にも夫にもよくおんぶされている。座卓のものに手が届くようになってからは、平和に食事をするために、食事中は十中八九負ぶわれている。あまり構ってあげる時間がなくて悪いなとは思うが、いつも体が触れ合っているこの状態はなかなか良いのではないかと思う。

 

特に兵児帯で日本式おんぶをすると、私の背中から次男の顔がでて見える。好奇心いっぱいの彼は、私の食べ方や料理や洗濯や掃除のやり方をじっとよく観察している。

 

最近、色眼鏡をかけて欧米文化に追従することがなくなった。日本の文化の中に、外国の真似をするよりずっと良いものがたくさんあることも肌で感じる。これは日本の伝統文化だから取り入れるべきだとか、あれはアメリカで賞賛されているから良いに違いないとかではなく、自分が見て聞いて触れて、出来るだけ体感してみて良いと直感で思うものを育児に生かしていきたい。

 

相変わらず、よだれがすごい。離乳食は何でも食べる。取りあえず、次男の離乳食に使いまわせるので、夏が来るまで、我が家は毎日「鍋」決定☆