28歳からはじめるビートルズ

28歳からはじめるビートルズ

齢28にして変なこだわりを捨ててやっとビートルズを聴き始めたベーシスト。素人感覚でビートルズのアルバムレビューをします。ビートルズファンの方は「わかってないねえ!」って言いながら読んでほしいです。

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こんにちは。

 

ちょこっと間が開きましたが、今回からビートルズのアルバムを一枚ずつレビューしていきます。

前回お話ししたのですが、僕はビートルズはアルバムを一枚(Let it be…naked)聴いたきりでそれを除いては…セッションでCome togetherを弾いたりする程度です。モグリベーシストです。

 

ベースといえばポール・マッカートニーですが彼が使用していることで有名なベースといえばヘフナーの「ヴァイオリン・ベース」ですよね。それくらいは知ってますよ!

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独特のビジュアルも魅力的なんですが、これ中身が空洞なんですよ。すごく柔らかい音がして心地いいのですが、ベースの音の特に低い音がごっそり削がれたような…端的に言うと使える場面と使えない場面がはっきり分かれるような音で、上級者向けだなって思います。

あとこのつづり、「ホフナー」じゃないんですよ。不思議!

 

さて、レビューをしましょう、今回聴いたのはSgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」。

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ジャケットが賑やかですよね。

 

これはビートルズのオリジナルアルバムでは8枚目に当たるそうですが、馴染みのハードオフで売っていたのがこれと「Abbey Road」の二枚のみだったんですよ。じゃあAbby Road買えよ、って思うかもしれませんが、価格が\8,000以上(!)だったんです。プレミア版価格。

 

そんな消去法で選ばれたこのアルバム。8枚目から買って大丈夫なの?そんな疑問を抱きながらも聴いてみました。

 

まずジャケットなんですけど、著名人の顔が並んでるのですね。リストを見てみたのですが、エドガーアランポー、オルダスハクスリー、カールマルクス、HGウェルズまでいるようです。気になった方は調べてみてね。

 

 

さて曲を聴いていこう。

 

1:Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

アルバムタイトルと同名の曲ですね。「ペパー軍曹の傷心倶楽部楽団」と訳されています。アルバム全体をショーとして、導入曲という位置づけなのでしょう。

歪んだギターの音の小気味よさがいいですよね。はっぴいえんど時代の鈴木茂みたいです

ちなみに、昔にスターフォックス64というゲームをプレイしたのですが、ペパー将軍という人物が登場したのを思い出しました。

登場人物 | スターフォックス64 3D

犬です。

 

「ここからビリーシアーズが一曲歌うぜ!」という感じの歌詞で次の曲につながるこの曲。次の曲を歌うのはドラマー、リンゴスターなのですが、キャラクターを演じる、ということでしょう。ちなみに、にゃんごすたーがリンゴスターにかかってる駄洒落だと最近気が付きました

にゃんごすたーのドキュメンタリーを米VICE Newsが制作 『にゃんごすた ...

 

2:With A Little Help From My Friends

「ピンチのときに絶対電話してこないのが「友達」、すぐ助けを求めてくるのが知り合い」

中島らもの言葉です。

 

前述のとおりリンゴスターが歌っています。いい曲ですね。

「色々大変だけど、友達に助けてもらってなんとかするわ」って曲です。

にしても「I get high with a little help from my friends」ってのはおクスリの臭いがするなあと思ったらやっぱりどうもそんな感じらしいですね。

「I want somebody to love」ってとこのメロディとコード運びがシンプルなのに綺麗だなと思います。好きな曲です。

 

3:Lucy In The Sky With Diamonds

これはよく先輩の家で聴いてました。ジョンの子供が描いた絵を元に作った曲なんですね。

サイケデリック、と言われて頭にぱっと浮かぶ曲です。頭文字がLSDなのは偶然でしょう。

目まぐるしい拍子の変化や独特なユニゾンが素敵ですね。極彩色の甘ったるいお菓子みたいな曲だなって思います。

 

4:Getting Better

まあいい感じになっていっとるじゃろ、という曲でしょうか。

曲全体はロック調ながら、ジョージハリスンがインドの楽器、タブラを叩いていますね。ポールのベースの流れながら跳ねるような音と交わると面白いです。

ジョンレノンの実体験のような曲のようですが、女の人を殴ったりしてたって言っているので人に歴史あり、と思うところです。

前向きで明るい曲です。

 

5:Fixing A Hole

これはポールの曲のようです。

歌詞は前向きな内容ながら抽象的なもの、また怪しさを覚える曲調が浮遊感がありながら、少しずつ浮かんでいくような感覚の曲ですね。

この歌詞は暗喩が多いようで…ネイティブの耳で聞くともっと楽しめるのかな?自身の英語力の低さから多少消化不良な印象です

 

6:She's Leaving Home

女の子が家出する曲です。

新聞の記事から作ったのだとか。演奏はほぼストリングスですね。娘が家を出て行ったことで悲しみに暮れる両親の視点がメインです。

悲しい曲ですが開放的で、自由になっていく女の子のその先を示しているような音ですね。


7:Being For The Benefit Of Mr. Kite!

ジョンの曲です。最高です。骨董品屋にあった古いサーカスのポスターに書かれていた内容が元になっているとか。

サーカスを見に行ったことはないのですけれど、薄暗いテントの中に輝いているやたらまぶしい裸電球の光が眼に焼き付いて…その下でたくさんの影が躍っているようなイメージでした。どこまでも華やかで賑やかなんだけどうさん臭くて安っぽい、そんな感じです。

サーカスってロマンがいっぱいですね。筋肉少女帯が聴きたくなってきます。一度行ってみたい。

ちなみに、誤訳が多いとかで…カイトさんはショーを演じる側みたいですよ。

もう一度言います。最高です。この曲大好き。

 

8:Within You Without You

突然ぶっ込まれるインド。ジョージハリスンの仕業のようです。カレーが食べたいです。

演奏もすべてジョージが担当しているそうで、実質ソロ曲。瞑想に沈み込んでいくような、深みに入り込んでいくような感覚です。

「Try to realise it's all within yourself(すべては自分の内にあることを理解してほしい)」というのは印象的な言葉ですね。歌詞もしっかり聴きながら聞いてみてほしい曲です。好きな曲です。

ちなみに最近某インド映画を見たのですが、そのあとでこの曲を聴いたからか、インドのメロディに英語が乗ってると不思議な感じがしますね。日本語のロックも外国の人からはそう聞こえるのかな。

 

9:When I'm Sixty-Four

からの、突然アメリカの片田舎をドライブしているような曲が始まるあたりびっくりです。LPでリリースされた際は8曲目からB面らしいので、まあびっくりしたことでしょう。

ポールの、「僕が64歳になっても必要としてくれますか」というキュートな曲です。Bメロの管が最強です。おお切なさよ。

どこまでも牧歌的なリズムに体を横に揺らしながら聞きましょう。楽しいです。

かわいらしいポールおじいちゃんの姿を思い浮かべるも、すでにポールはおじいちゃんでした。

 

めっちゃ好きな曲です。

 

10:Lovely Rita

ポールが駐禁切られた時にできた曲だそうです。

婦人警官が可愛かったんでしょう。アメリカのスラングで駐禁取り締まりの婦人警官をミーターメイドというのですね。端々から、特にエンディング辺りにサイケ感があって…ここまで聴いて気付きましたが結構アルバム通してキマってますね。

このちょっと色ボケな感じ、最近のロックにはあんまりないなあ。


11:Good Morning Good Morning

すごいやかましい曲ですね、いいですね。ジョンがケロッグのCM見てから作ったそうです。本人曰くこの曲は「ゴミ」だとか。

「朝」のイメージで鶏がけたたましく鳴いて、けだるい感じのなか重厚なブラスセクションでズンチャカするのって日本人にはあんまない感性だなあ、と思います。

この不思議な拍子は言葉のリズムから成り立っているとか。

冷静になって聞くとシンプルにいい曲に聞こえる…気がします。好きな曲です。

 

12:Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)

この軽快なドラム、最高ですね。最初の曲がオープニング、これがエンディングという構成なんですね。

このリズムに対してこのギターの絡み方、最高に気持ちいいですね。

「Sergeant Pepper's one and only Lonely Hearts Club Band」のとこ大好きです。短い曲ですね。

 

13:A Day In The Life

アンコール枠でしょうか。めっちゃいい曲です。

ジョンが歌っていると途中で場面が切り替わってポールのパートになり、またジョンに戻るのですね。

関連のない映像の切り替わりみたいで、「アンダルシアの犬」を思い出しました。日常の風景とか、他人事にすぎないニュースが幻想的に絡む様がすさまじいですね。

 

最後にボーナストラック(?)が入っていますが、これはいろいろ物議をかもし、憶測が飛び交ったようですね。こういう不気味なものって(失礼)想像力を掻き立てるなにかがあります。

 

 

アルバムを聴いて

 

ありがとうございました。まあ食わず嫌いでした。

曲単位で気に入ったものもあれば、アルバム全体で聴いても楽しいです。

古いアルバムですが新鮮な気持ちで聴けるのは、わかりやすく後進に引き継がれなかった実験的な要素がふんだんに含まれるからじゃないかなって思います。実験的だし、多彩な音が入っているアルバムながらアルバム単位で聴いても楽しめるというのは通底しているテーマがあるからなのでしょうか(お薬かな…)、コンセプトアルバムではない、ということですが一つのショーとして楽しいです。

 

個人的には、四人組でありながらWithin You Without Youみたいな曲をアルバムにぶっこめるバンドは、個々人の感性のぶつかり合い、単なる「ギター担当」とか、「ベース担当」とか「ドラム担当」という枠を超えたものだなと感じます。ロックバンドかくあれかし。

 

思ったことを全部書くのも大変なので今回はこの辺で。次回はホワイトアルバムこと「The Beatles」の感想を書こうと思います。この素敵な体験が皆に少しでも伝わること、ちょこっとでもBeatlesに興味を持ってくださることを祈りながら。