不思議なカフェのメニューの裏に書かれた「あなたはなぜここにいるのか?」という問い。 その答えを探るジョンの前に、ウェイトレスのケイシーや店主のマイクが語った物語は、私たちが当たり前だと思っていた「生き方の常識」を鮮やかに塗り替えていきました。

私が特に心に深く残った、3つのエピソードをシェアします。

1. 逆巻く波に立ち向かう「ウミガメ」の話

ケイシーが語ったのは、シュノーケリング中に見た一匹のウミガメの話でした。 彼女が必死にヒレを動かしても追いつけないのに、ウミガメは悠々と泳いでいく。その違いはどこにあるのか?

それは、**「引き波(向かってくる波)には逆らわず、押し波(進みたい方向への波)が来たときだけ全力で漕ぐ」**という自然の摂理でした。

私たちは日々、他人の期待や「やるべきこと」という名の引き波に体力を消耗し、本当にチャンス(押し波)が来たときに動く力が残っていないのかもしれません。**「何にエネルギーを使わないか」を決めること。**それが、自分の目的地へたどり着く最短ルートなのだと気づかされました。

2. 「実業家と漁師」が教えてくれた幸せの正体

もう一つ、私の価値観を揺さぶったのが「実業家と漁師」の話です。 大金を稼いで老後にのんびり釣りをしたいと願う実業家に対し、目の前の漁師は、今まさに毎日釣りを楽しみ、家族と笑い合って暮らしている。

実業家は言います。「もっと働いて成功すれば、将来そんな暮らしができるのに」。 漁師は静かに問い返します。「私は今、すでにそれをやっているのに、なぜ遠回りする必要があるんだい?」

私たちは**「老後のため」「いつかのため」に今を犠牲にすること**を美徳としがちです。でも、実は今この瞬間から、規模を変えれば「本当にやりたいこと」は始められる。幸せを未来に先送りするのをやめよう、と強く思わされました。

3. 私たちの欲望を操作する「広告」からのメッセージ

店主のマイクは、現代社会にあふれる広告の恐ろしさを指摘します。 広告は巧妙に**「これを持っていないあなたは不完全だ」「これを買えば幸せになれる」**というメッセージを送り続けてきます。

そのメッセージを信じ込んでしまうと、私たちはその「欠乏感」を埋めるために、さらに働き、モノを買い、また働くというループから抜け出せなくなります。 「自分の幸せの定義を、他人に(広告に)預けないこと」。 これこそが、情報過多な現代で自分自身を見失わないための、最大の防衛策ではないでしょうか。


✨ 結びに:カフェを出たジョンのように

物語の最後、夜明けとともにジョンはカフェを後にします。 彼の車にガソリンは入っていませんでしたが、代わりに**「自分の人生をどう生きるか」という揺るぎない確信(PFE)**が満ちていました。

「ジョンはなぜ、このカフェを発見できたのか?」 その答えを考えていた私は、今こう確信しています。 この本を手に取り、この記事を最後まで読んだあなたも、きっと今、その「カフェ」に座っているのだと。

私たちは誰もが、自分の人生という車の運転席に座っています。 渋滞にイライラし、ガス欠に怯える日々を終わりにしませんか? メニューの裏の問いを、自分自身に投げかけてみてください。

「あなたは、なぜ、ここにいるのですか?」

その答えを見つけたとき、あなたの前には、昨日までとは違う景色が広がっているはずです。