本日は手塚治虫作品。ご紹介するのは、
【ブッダ】 作画:手塚治虫 出版社:潮出版 文庫本全12巻すべて揃っています。
≪あらすじ≫舞台は今から2000年以上前のインド。人々はカースト制度と呼ばれる4段階の身分(バラモン(僧侶)、クシャトリヤ(武士)、ヴァイシャ(平民)、スー ドラ(奴隷)、更にカースト以下とされるバリア(不可触民))のもと暮らしていた。カピラバストウ(カピラ城)の王子ゴータマ・シッダルタはクシャトリヤ の身分として、何不自由のない生活を送っていた。やがては結婚し、息子誕生と共に王位に就くことになる。しかし、幼い頃よりシッダルタは、「なぜ人は死ぬ のか」「同じ人間なのになぜ身分があるのか」などの疑問を常に抱えていた。そして、息子が生まれた日。シッダルタは遂に僧としての道を歩み始めた……。
手塚治虫晩年の作。代表作は多々あって何を紹介しようかと思いましたが、実はこのマンガ、女性のお客様がどこに置いてあるか聞いてくることの多いマンガなんです。
まず、劇場版の映像を!
タイでは影響力の大きい仏教の物語。
読んでみましたが、大学時代、宗教学で読んだ高橋信次師の『人間釈迦』に比べるとちょっと感動は薄かったかな。
『火の鳥』と似た作りですが、仏教思想を借りて貧富の差や差別など、現代に通じる問題を提起しているので、色々な人にも読んでほしい作品ですね。
史実とはかけ離れていると思いますが、手塚思想を読み解くうえで一番重要な作品でしょう。
ブッダの説いた『慈悲』はある程度描かれてます。
逆に、宗教だからと言って敬遠する必要はない作品です。
というか、タイ人よ、これでいいから仏教一度勉強せい、と声を大にして言いたい。
では、内容を一部。
作品内容について、賛否両論の激しい作品かとは思います。
が、2500年もの長きに渡って多くの人を救って、または勇気づけてきた人間の思想の断片でも知るのは意味があるのではないかな、と思います。
では、また次夜。