サントリーホールの工事が始まったころから社員には
施工状況が放映されていた。
むろんクラシック音楽に当時は関心がない人が多かったから観に来ない人が多かった。
観に来る女性社員は決まって私達の
仲良しグループ三人でだけだった。
先輩女性は美人さんで誰からも好かれていて日銀を辞めた人。
二人目はお父さんが大蔵省にいた子。
三人目の私は静岡の田舎生まれで東京がちんぷんかんぷんな人。
カラヤンが音響を調査している場面。
カラヤンがヘルメットかぶって工事現場で指示している場面。
社員にはクラシックの勉強会が始まった。
建物を建てるだけではダメだって。
業者からはタダに近い安い金額でレコード盤を購入できた。
(たぶん会社が少しは負担していたんだと思う)
私達はサントリーホールに行けることをカラヤンの音を聴けることを
楽しみにしていたがチケットなんて取れなかった。
それどころかカラヤンが病気になってしまって演奏は無理。
小澤征爾さんがタクトを振った。
私達は各家でFM放送で聴いていた。
感激で涙が流れたことを忘れない。
小澤征爾さんの音はカラヤンに似ていた。
何と今の私は音楽に助けられながら
会社が施工した聖路加国際病院に通い
さらに小澤征爾さんと同じ病院であるんだから不思議です。
シュトラウス: 英雄の生涯
小澤征爾&カラヤン(全曲)&ベルリンフィル
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