エッセイふんわり (14) 00Apr:キレイ写真ゲットの方法 | 容子のふんわり行きましょ

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もとトークばらの山下容子です。2000年から2015年まで『ふんわり行きましょ』というホームページを持っていました。

ふんわり行きましょ第14回(ひまわり44号、2000年4月)

今回はきれいな写真の撮ってもらい方、のお話。もうオチがわかってしまった人もいると思うので、先に言っちゃいます。『たくさん撮ってもらうこと』

ホント、これにつきるんですよね。プロのカメラマンが女優さんの写真を撮るとき、いろいろしゃべって雰囲気をやわらげながら、バチバチバチバチ、何百枚も撮ります。その中で使うのはたった1枚か2枚。なんという地球資源のムダ使い。

あっ、そうそう。ポートレートのカメラマンは背の低い人のほうがいいそうです。背が高いと女優さん(とはかぎりませんけど)がどうしても身構えてしまうから。

今回の私の写真、どちらも20年近く前、1枚は大阪万博記念公園の日本庭園で夕方にストロボをたいて撮ったもらったもの、もう1枚は伊賀上野のお城で昼下がりに撮ってもらったものです。
 


ずっと前@万博記念公園日本庭園


ずっと前@伊賀上野のお城


この2枚の写真のカゲに、ボツになってこの世から消えてしまったかわいそうな写真たちがそれぞれ10枚あまり。でも、まだいいほうです。20枚撮ってもらって結局1枚も残ってない、というのもあるもの。

この2枚を撮ってくださったのはKさん(ふんわり第1回)です。写真好きで、当時何度も小旅行につれていってもらいました(ラッキーな独身時代でした、とその時書きました)

さて今は ・・・ トークのお店で時々池田先生に撮ってもらうけど、1回1枚か2枚の写真からいいのを捜そうとすると、20回に1回くらいしか気に入ったのがありません。

この20年の間に被写体の品質がすごーく落ちた(笑)のが一番の問題だってことは本人が一番よくわかってるけど、それ以上に、1回1枚か2枚の写真だと、緊張がとけないうちに撮り終わるのが問題なんですよね。

この前の2月号(ふんわり第13回)に『初めて振袖を着せてもらいました』って書きました。そのあともう一度着せてもらって、写真も撮ってもらったけど、顔がこわばっちゃったり、ウインクした瞬間だったり、でボツ。今回厚かましく発表しようと思ってたのに。

この前の2月号(22ページ)に鏡アッコさんが同じようなことを書かれてました。アッコさんも写真の撮ってもらいかたがわかるまでにはずいぶん地球資源のムダ使いをされたとか。

そしてアッコさんは写真の撮られかたをマスターしたけど、容子のほうはまだ修行が足りない。でも、カメラに向かっていつでもにっこりできるくらいなら、今のお仕事はしてません(笑)

贅沢を言ってるのはよーくわかってます。池田先生、こんなことを書いたからといって「もう二度と撮ったらへん」なんて言わないでくださいね。

池田先生に「フィルム5本撮ってください」なんて頼めるワケもないし、今回のお話の目的は次の『ホントのオチ』なので、ごめんなさい、許してくださいね。

さて、ホントのオチ。いい写真が撮れない、とお嘆きの諸姉へ(昔の某清酒メーカーのCMのパクリです)。たとえばトークのお店に自分のカメラを持ってきて、友達を誘ってフィルムを5本くらい使って写真の撮りっこをするのがひとつのやり方。

トークのお店があるマンション『末広ビル』の階段の踊り場が絶好の撮影ポイントです。時々人が通るけど、慣れっこなのでなんにも言わずに無視して通過。大阪ですよね(笑)。前回の娼婦風写真はここで撮ってもらいました。

でも、ストロボ写真は変なカゲが出やすくて不満が残る、という人は、ひまわりの伊豆撮影会みたいなのに参加して、フィルムを5本使って木陰で(これってけっこうポイントで、直射日光はペケ)写真の撮りっこをするのがオススメです。

キャンディ編集長に名乗りを上げて『制服を着て心霊地巡り』(やはりこの前の2月号)に参加するのもいい手です。フィルムを何本もタダで使ってもらえて、ひまわりにも載ります。

いい方法はエリザベスでスタジオ写真を撮ってもらうこと。ストロボと違って変なカゲができないし、撮り慣れた人が撮ってくださるから、少ない枚数でもいい写真が手に入ります。

私自身も一度だけ、エリザベスが秋葉原にあった時分に撮ってもらいました。引っ越しの時になくしちゃったのが残念だけど。

きわめつけの一番ゴージャスなのは、プロのメイクアップアーティストとカメラマンを雇って、クルーザーで無人島の撮影ポイントを捜しながら ・・・ これは『こち亀』の世界で、自分でもアホらしくなってきたから、もうやめます。

結局、慣れないうちは(ちょっとオーバーだけど)フィルム5本、というのがカギなんでしょうね。

・・・ と言っておきながら、私自身はフィルム1本も実行には移さないで、トークのお店に来たら、お酒を飲んでみんなとおしゃべりして、おしまい。20回に1回の幸運だけを頼りにしてます。池田先生、ありがとうございます。

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あらら、もう紙面がつきちゃった。あとひとつ。ホントは今回の写真は、トークのお店の別荘セブンのママ、まゆみさんに撮ってもらったチャイナふうドレスにする予定でした。

トークが神山町にあった時に撮ってもらったミニスカートと比べながら(自分でもわかってながらできない)『きれいな写真の撮ってもらいかた』をお話ししようと思ったんですけど ・・・

その20回に1回の貴重なチャイナの写真は、家に持って帰る時に地下鉄に置き忘れちゃったんだか、どうしちゃったんだか、この世から消えてしまいました(嘆)。あの写真にどうか冥福がありますように。

(2000年3月24日)

 

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