2009年9月21日(月) 9時51分

ISM
(Getty Images)
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 ツアー2勝目に手をかけながら、最後の最後で宮里藍が涙を呑んだ。

 賞金ランク上位選手を中心に20人の精鋭のみが出場を許された米女子ツアー、サムソン・ワールド選手権はカリフォルニア州サンディエゴのトリーパインズGCを舞台に現地時間20日、最終ラウンドの競技を終了した。宮里は首位のナ・エン・チョイ(韓)に3打差の通算12アンダー単独3位でスタート。2番、4番をバーディとしたチョイが6番でイーグルを奪った時点で差は7打まで広がったが、1組前の宮里はマイペースでプレーを続けた。その効果があって7番、8番で連続バーディ。9番ボギーのチョイとの差は4打にまで縮まった。

 優勝経験のないチョイは9番のボギーから様子がおかしくなり、11番まで3連続ボギーを叩くと15番もボギーで通算15アンダー。対照的に宮里は12番、16番とバーディを重ねてチョイを逆転し、通算16アンダー単独首位に躍り出た。そして迎えた最終18番パー5。宮里は「良いライだったから狙わない理由はなかった」と5Wで2オンにトライ。ところが、このショットがグリーン手前でキックして池に落ちた。

 残念ながらこのホールはボギーで3アンダー69の通算15アンダー。最終組のチョイを待った。だが、崩れかけていたチョイも終盤には落ち着いて、18番の第2打をフロントエッジに運び2パットのバーディ。宮里を再逆転して1アンダー71の通算16アンダーでツアー初優勝を手に入れた。

 単独2位と惜敗した宮里だが、表情はむしろサバサバしたもの。「忍耐強くすごく良いプレーができた。最終ホールのセカンドショットは少し難しかったけど、良いライだったのでグリーンに乗せる自信があった。良いトライだったと思う。このコースで(通算)15アンダーなら上出来。とてもハッピー」と笑顔すら見せた。この結果で賞金ランキングは4位から2位に浮上し、同ランク首位の申智愛(韓)と15万ドル(約1,370万円)あまりの差に迫り、シーズン終盤が楽しみになってきた。


追記:藍ちゃん頑張れ米賞金女王へ、日本では諸見里ちゃんががんばってるよ!

沖縄出身者みな頑張れ!