東京中央郵便局 | 横山武志建築設計事務所blog

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若手建築家のアイデアの素

東京駅、丸の内南口左手にある曲線の美しいモダニズム建築。

東京中央郵便局は、1931年に吉田鉄郎の手により設計されました。

 昨年の民営化後、この建築の高層ビルへの建て替えの計画があります。高層ビルは、11年度完成を目指し、地下4階・地上37階の規模になるといいます。東京駅のすぐ目の前のため、最近の東京駅中心とする事務所賃料の高騰を考えれば、金儲け主義に走った会社の必然の行動です。

 民営化に向けて、様々な評論家が、この地についてコメントを残していましたが、文化的価値を唱えている人は、ほとんどいなかったと思います。彼らは経済が専門であり、さらに、紙面やインタビュー上、史的な価値についてフォーカスされていないということもあるでしょう

再開発についての流れは必然だと思います。ただこの文化的遺産を残す方策についてないわけでなく、近代建築の保存を提唱するDOCOMOMOでも、検討案を掲げています。このように建て替えに向けて、敷地内の未利用地を活用したり、空中権の移転等も考えられられます。

 上っ面の綺麗な建物や話題の商業施設に建て替えるのではなく、どのように今までの街の歴史を繋いでいくか、その重みをどう考えるか?

それが「再」開発だと思います。

DOCOMOMO JAPAN
http://www.docomomojapan.com/docomomonews.html

東京中央郵便局を重要文化財にする会
http://www012.upp.so-net.ne.jp/hauptpostamt/index.html