2週間で家が建つ!? | 横山武志建築設計事務所blog

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若手建築家のアイデアの素

こんな記事を目にしました。

→asahi.com「2週間で家が建つ、お値段3割安 仙台のメーカー新工法」

住宅を2週間で作ってしまうとは、どのような造り方か?

記事によると、
○コンクリート基礎の代わりに鉄骨杭基礎
○柱やサッシを含めパネル化

要するに、
現場にてコンクリートのような液体ものを使わない徹底的な「乾式化」と
工場でモジュール化の完成度を高め、現場での作業を減らし、
組み立てに徹する徹底的な「プレファブ化」
この2つを極めたことにより、現場で2週間で家が建つということのようである。

あくまでも「現場」でであり、付け加えて「在庫」があれば、という前提付であろう。
住宅自体は企画品であろうし、もし在庫がなければ、発注から製作し、
現場搬入まで1ヶ月くらいと考えても、1.5~2ヶ月弱で完成か?
それでも確かに早い。

どのくらいのパネル化に関しては
道交法の関係から、幅の最大2.3-2.4程度。
コストの関係から考えると、910モジュールかメーターモジュールで
最大2スパン。サッシも幅はそれが最大となるのが必然。

デザインはどうなのか?
外装はもちろん、工場で予め取付だろうし、
幅2m×階高のパネルの組み合わせで目地はコーキング
プレファブ化に耐えうるデザイン性は持ち得ているかどうか?
(ここでデザインの話を出す必然性があるかどうかは疑問だが?)

実際にどのような姿なのか分からないので
何ともコメントするのは、難しい

前述の2つの工夫については、技術的には新しくはない。
スピード化というのに「注目」したことに対して素晴らしく思う。

不動産投資という観点から見ると、
設計期間、施工期間というのは、不毛な時間であり
その時間自体もある意味、収支計算の要素でもあると考えられる。
それ故、施工期間の短い工法を選ぶこともあり得ない話でもない。

そう考えれば、検討してみる余地はありそうである。
もちろん、建築の性能とデザインを両立させるのは
私にとっては必然。