過ぎ行く秋が惜しまれる今日このごろ、山本先生には益々ご健勝にてご活躍のことと存じます。
さて、先生が以前から叫ばれている「日本における食品中の放射性物質の基準値は危険だ!」と言う言葉が気になり、今さらながら勉強させていただきました。
先生は、今でも本気で「放射性廃棄物と同じ1キロ当たり100㏃なんて基準の食品を国民に食べさせる国を信用できますか?」なんて、訴えているのでしょうか?
先生はもうわかっているんですよね?
「放射性廃棄物の基準」と「食品の安全基準」を比べることがナンセンスだって言うことを。
もちろん気付いているのだと思いますので、ぜひ先生の発言力で、間違って認識している人たちの誤解を解いてあげてください。
分かっている事だとは思いますが、参考までに、ここに私の調べたことを書かせていただきます。
まずは、なぜ「放射性廃棄物の基準」と「食品の安全基準」を比べることがナンセンスか書きたいと思います。
それは、一言で言えば「なぜその数値になったのかを決める過程が全く違う」と言うことです。
単位は「1キロ当たりのベクレル数(㏃/㎏)」で同じなので、勘違いをしたのかもしれません。
では、「放射性廃棄物」の数値はどう決まったのでしょう?
先生が「100㏃/㎏」と言っているのは、「放射性セシウムにおける放射能廃棄物のクリアランスレベル」の事だと思います。
「クリアランスレベル」とは、「その値を下回れば、自然界に存在している放射能レベルと比較しても十分小さいので、一般廃棄物として扱ったり、リサイクルに活用しましょう。」と言う数字です。
この考え方ができるまで、原発関連の施設から出る廃棄物は、すべて放射性廃棄物として扱われてきました。
しかし、実際は人体に影響の出ないような数値の放射性廃棄物が多量に含まれていました。
それでは、処分するためにあまりにも多くのコストがかかってしまうので、国際的に「クリアランスレベル」と言う考えが普及してきました。
つまり「この数値を下回れば、あなたの周りに大量にあっても、健康には被害はありませんよ。」
この「大量に」と言う言葉を覚えておいてください。
次に「食品の安全基準」はどう決まったのでしょう?
まず、基準になっているのは、「年間1m㏜(ミリシーベルト)」と言う数字です。
これは、国際的に決められた、「1年間で人工的にこのくらいの放射能を浴びても問題ないですよ。」と言う数字です。
ちなみに、人間は自然界から年間2.4m㏜(世界平均)浴びているそうです。
この「1m㏜」と言う数字をもとに、日本の食料自給率を考慮し、「流通している食品の50%が放射能に汚染されていると仮定し、一番の食べ盛りである13~19歳の男性が1年間通常の食生活を続けて大丈夫な値」になっているのです。
これが「食品の安全基準値」の決め方です。
ちなみに、日本の「100㏃/㎏」というこの数値は、諸外国よりかなり厳しい数値になっています。
(色々な「仮定」の部分が違うらしいです)
このように、「大量に」身の回りに存在し続けると考えて基準値を決めた「放射性廃棄物」の数値と、1年間食べ続けても問題ないとして基準値を決めた「食品の安全基準値」の「100㏃/㎏」と言う数字がたまたま一緒だったからと言って、簡単に比較していい訳がありませんよね。
例えば、高さ2m×幅2m×厚さ10㎝のコンクリートの壁があったとします。
この重量はどのくらいになると思いますか?
こんなちっぽけなコンクリートの壁でも約1t(920㎏)にもなります。
あなたは、1tもの食品を食べるのにどれだけかかりますか?
「放射性廃棄物のクリアランスレベル」は、建築資材として再生してもいいレベルなので、「大量に」「身近に」存在してもいい値になっているのです。
私が調べた限りでは、このようなことが理由で、二つを単純に「数値が同じだ!」と批判するのは無意味なことだと感じました。
もちろん、先生はご存じの事ですよね?
「本当のことを言って何か不都合でも?」
全く不都合なことはありません。
「今まで間違っちゃってた。ごめんなさい。」と一言云えば、国民も必ずや許すことでしょう。
なので、ぜひとも先生の発言で、「日本の基準値は安全だよ!」と叫んでください。
その発言で、どれだけの不安に怯えていた人の心が和らぐでしょう。
東北の生産者が喜ぶことでしょう。
東北の、日本の復興が進むことでしょう。
そして、どれだけ多くの国民を救うことができるでしょう!!
末筆ながら、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
敬具
平成25年11月23日
久里浜の「おやぶん」