FIPで、1年2ヶ月の生を終えた彼女は、私たち
夫婦に沢山の幸せで素敵な時間やものを与えてくれた。
そんな彼女との記憶を、少しでも残すために、思い付くまま書き散らかしていく。




彼女が家族の一員となって、当然ながら、私たち夫婦の生活は激変した。


夜型で朝が弱い夫と、出来るだけ長く寝ていたい私。
理由は違えど、朝活なんて絶対に出来ない二人。
しかし、彼女がいる以上、そんな事も言っていられない。
出勤前に、彼女との時間が待っている。
ご飯の準備にトイレの処理、出来る限りのお手入れとスキンシップ。
特に、彼女は最期までトイレが苦手だった。
粗相こそ滅多に無いものの、上手く砂を掛けられないために、トイレから撒き散らされた砂が広がる光景は日常茶飯事。
砂と一緒に飛び出したのか、フライングで出てしまったのか、たまに転がっているウンチ。緩い時は手足と床、お尻に付いている事も。
そんなこんなで、朝だけをみても、生活が変わった。





他にも、細々と変化はあるが、その中でも一番大きな変化は、私たち夫婦が喧嘩をしなくなった事だろう。



そう、私たち夫婦は、彼女と暮らすようになってから、一切喧嘩をしていないのだ。
程度の差こそあるが、1~2か月に一度は喧嘩や言い合いをしていた。
それが、全く無くなった。
勿論、喧嘩の原因が無くなった訳ではないので、モヤモヤしたりはあったが、自分の中で消化できるようになった。
彼女中心の生活になって、それどころではなくなったのか、彼女に癒されていた事が大きいのか、それ以外の理由があるか、全く分からない。
何にせよ、彼女が、私と夫の間を繋いでくれた、と思っている。
この変化は大きく、ずっと躊躇っていた入籍の後押しになった。




彼女は、私たち家族の一員であると同時に、私たちのキューピッドにもなってくれた。