こんにちは。



金田音楽教室のピアノ講師・金田陽子です。




ちょうど1週間前に一通のメールがきました。


「忙しいのにどうしてセミナーなどに行くの?」



という内容でした。



そのかたは、勉強熱心で明るく元気な音楽仲間のNさん。


とても大好きな友人です。



私と同じで年長のお子さんがいます。




素朴な疑問…と書いてあり、なんだかほほえましく思いました。



過労による貧血で倒れて救急搬送された私が、まだ勉強してるの?…と不思議だったかもしれませんね!




質問の答えは、音楽が好きだから。



私は息子が1才になった時に、育児ストレスからくる軽うつ状態になりました。


育児に追われて、ピアノが弾けないストレスから心のバランスを崩したのです。



いろいろな症状が出て、家族も大変だったと思います。


ベビーシッターも雇いました。



息抜きに好きな事をしたら?…とシッターさんは言ってくれましたが、私はなぜか息子のそばを離れられませんでした。



息子は私の命より大切な存在。




その後、ピアノが置ける防音室のある家へ引っ越して、現在に至ります。



もう軽うつからは脱しています。


でも、好きな音楽をやれないストレスがあると、またうつ状態になることもあるから気をつけてね!…と、心療内科の医師から言われました。



リトミックで知り合った、クラリネット奏者の友人も出産後、うつ状態になりしばらく大変だったそうです。



その友人は、私とは違って留学経験もあり、国際コンクール優勝歴、CDも出しているし、有名なホールでのリサイタルもしている優秀なかたですので無理もないですが…。



以前、先輩ピアニストに、SNSでは「忙しい」と書かないほうが良いと助言されました。



仕事の依頼が来なくなったり、イベントの誘いなども来なくなるからだそうです。





ピアノが弾きたくて、指導もしたかった私は、それから数年、ずっとその助言を守って決して「忙しい」という言葉を使わずにきました。



SNSに限らず、友人と話していても「忙しい」と言ったことは一回もありません。(たぶん)[E:chick]



みんな忙しいのですから…。



でも、話していると「この人、忙しいんだな。」と思われることもあったかもしれません。



セミナー後のランチ会にも最後までいられないことも多かったし。




普段、友人とはゲラゲラ笑うような話や、旅行や美味しいお店の話などで花が咲きます。



ママ友とは、音楽の話は全くしません。勉強しているなんて言ったら、「えーっ!!今さら〜?よくやるね〜。」と言われるのは間違いありません。



そんなこと言われたら、私は少なからずショックを受けます。



だから、誰にもこれまでの状況を話さずにいます。



いつも元気な陽子ちゃん、と言われています。




でも、自分のブログでは悲鳴をあげてもいいと思うのです。




私のブログは書籍化されるような、人気有名ブログでもないし。



私自身も、仕事の依頼が山ほどくるような有名人でもないし。




私自身のスケジュール調整不足が原因だったとしても、意識を失って、骨折して入院して手術して、顔にキズまで作ったんです。


口の中も10センチほど、手術のためにメスを入れたのでキズができ、まだ口はよくあきません。


いつもの半分くらいは口はあきますが…。


口の中(歯ぐき)が、がっつり腫れている感覚はいまだに消えません。


ハンバーガーは当分無理です、笑。



自分のブログで、少しくらいグチっても許されると思うのは私だけでしょうか。




今だけ、、、、


声を大にして叫びたい!!!



ツラいんだよ〜!

忙しいんだよ〜!

泣きたいよ〜!

もう辞めたいよ〜!

骨折してるから動くと響くんだよ〜!

顔のキズがピリピリとして痛いんだよ〜!

顔が重いんだよ〜!

家事なんてやりたくな〜い!



だけど音楽は辞めたくないんだよ〜!


下手でも音楽が好きでたまらないんだよ〜!




あー、スッキリした[E:smile]





世間には、いろんな人がいるんです。



過労で倒れたり、好きな音楽をしないと精神のバランスを崩す人もいるのです。



私はそんなに器用には生きられません。



そして、皆がそんなに強い人間じゃありません。




世の中、そんなにスマートでカッコいい人ばかりじゃないと思います。




忙しいのも自業自得じゃない!…と言われればそうですが、骨折して体調が悪い人間に、そんな事を言う人は、自己中心的で他人の心の痛みに鈍感で、優しさのかけらもない、意地悪で冷血なかたではないかと思います。(辛口で失礼。)



私のまわりには本当に優しい人が多いので、そういう人はいないはずです[E:smile]




念のため断わっておきますが、病人ということで同情してもらいたいという気持ちは全くありません。




でも、病人は普段通りの生活が出来ず気弱になり、心が折れそうになることがあるのです。




見た目には普段通りに見えても、普段通りじゃないのです。




残念ながら、そうなったことのある人にしかわからないので、説明のしようがありませんが。




私はピアノ指導者である前に、弱者に優しい、人の心の痛みがわかるおおらかな人間になりたいと思っています。



人を非難したり、悪く言ったりする卑屈な人間にはなりたくないと思います。




もっと暖かい、広い心で人の生きざまを見ていきたいな〜と思った数日間でした。






では、また明日[E:paper]