ショパン物語9
作品7
5つのマズルカです。
ショパンは練習曲集や前奏曲集で、調性的秩序による曲作りを確実なものとしていますが、こちらのマズルカには、調性ありきのショパンを発見することができます。
5つ というマズルカの中でも1番多い曲数でまとめられている作品7。
全体をまとめる秩序を調性に求めて作曲していることがうかがえます。
ハ長調とイ短調、変イ長調とへ短調は平行調。
変ロ長調は、ハ長調の属調であるト長調の同主調はト短調、その平行調は変ロ長調となります。
ショパン20歳から21歳の時に作曲。
ウィーンでの活動には希望が見出せなく、目的地をパリにしたいと思うようになっていました。
そんな中、ロシアとの戦いの末に祖国ポーランドがついに陥落した、という悲報。
家族、友人、恋人は無事だろうか?
次々と浮かぶ苦しい状況にショパンは苦しみもがいていました。
紆余曲折を経てようやくフランスへ。
人生の転機を経験しながら祖国を想うショパン。
苦しみと、同時に新天地での将来へ光も見出している、そんな時期に作曲されています。
ショパン マズルカop.7-1
ショパン マズルカop.7-2
ショパン マズルカop.7-3
ショパン マズルカop.7-4
ショパン マズルカop.7-5