主人が病気になってから、知人、親戚が何人か亡くなった。特に叔父は主人とよく似た経歴の方で、大腸癌だった。薬も経過も本当に似ていて、亡くなった時はショックだった。
叔父はかなりきつい人だったから、生前、誰も彼を見舞いに行かなかった。娘でさえ、あまり寄り付かなかった。でも、叔母は献身的に支えていたのを見て、きっと叔父は叔母にはいい面をみせているのだと思った。
葬儀はそれは素晴らしい笑顔の写真で、
「あー、こんな笑う人だったな。。」
と涙がこぼれた。
私は叔母に「素敵な写真だね」と伝えたら、死を受け入れてから、どんどん笑う写真を残していったらしい。そして、自ら永代供養を申し出て、周りになるべく迷惑をかけないように手配していた。
みんなに嫌われていた人だったけど、叔父の叔母への配慮であり、感謝の気持ちだったと思う。
私は旦那の笑顔の写真を撮ってない。
いつも子供中心なので、前に、一人で笑顔の写真を撮りたいと言うと、
「なんで?僕はいらん」
と言われたので、そのままになった。
彼の笑顔は素晴らしく、あの顔を残したいけど、残せてない。昔、子供がスタジオであの手この手で笑顔の写真をとってもらったように、旦那もぬいぐるみに囲まれてパシャパシャしてもらったら、いい写真がとれるかしら、と真剣に思う日々だ。