片道6時間の長旅の中、仙台についた。

昔、添乗員をしていた私は、よく東北に来た。旦那がいてる間に、必ず仙台に来るつもりにしていたが、皮肉な形で訪れることになった。


点滴に、包帯、体重98キロの主人はうつろな表情で横たわっている。担当医は、まだ30代前半にも満たないようだった。

「1週間後には退院できますよ」

とにこやかに話してくれたが、とても信じられなかった。