昨夜の帰りしな

わたしは阪急から田舎電車に乗り換えた。

4駅過ぎたところで

乗っていた田舎電車の車内に響き渡る大きな大きな

セミの声。

密室で聴こえるその声は

まるでスピーカーでも取り付けているかのように、

日頃街で耳にするそれよりも

格段に大きく

高い音で耳に届く。

誰だ。

虫かご持ち込んだ人。

きっと子供が捕まえたセミを虫かごに入れて、家にもって帰ろうとしているのだ。

そうに違いない。


しかし、辺りを見渡しても、そこには仕事帰りの大人しかおらず、

会社帰りのOLも、クールビズ姿のサラリーマンも、パート帰りであろうおばちゃんも、

誰も虫かごは手にしていない。

皆が周りを見渡してて

キョロキョロ キョロキョロ。

電車はかまわず走り続ける。

誰もが嫌な予感を感じたその時…



バタバタバタバタバタバタバタバタ!!!


ミーン!ミーン!ミーン!ミーン!


バータバタバタバタバタバタバタバタ!!!


ミーン!ミーン!ミーン!ミーン!ミーン!ミーン!ミーン!ミーン!




!!?(°□°;)?!!


あわわ あわわ!!!


ず、ず、ず、


頭上を


セ、セ、セ、セミが


☆☆フラーイ☆☆


虫かごやと思おてたら

じかゼミやんけ!?


分かりますか?この恐怖が。
狭い狭い密室で
甲高い声で鳴き喚き
もうすぐ目の前までセミが飛んでくるこの恐怖が。


朝の出勤時、さきほどからセミの声を聴くと

恐怖蘇り
身体が反応。

しばらくセミが

嫌いです。

もともと虫は

嫌いです。

大学の通学時、アゲハ蝶並みの蛾が、頭に止まったことがあるトラウマもあり、

この電車も

夏は嫌いです(T_T)

田舎は大変。



よこもこ