〝ピーちゃん〟のお墓を作ってから約2週間。
今日も、このお墓をめぐる物語が生まれました✨
最初のお墓づくり(https://ameblo.jp/yokomeyagi19/entry-12661967696.html)
に携わった2年生のショウタとコウキを含めた男の子たちと一緒に公園へ遊びに行きました。
に携わった2年生のショウタとコウキを含めた男の子たちと一緒に公園へ遊びに行きました。
木の枝を使って忍者に成り切って遊んでいたこどもたちでしたが、やがて〝ピーちゃん〟のお墓の前に辿り着きました。すると、お墓の異変に気付いたのです。
「あ!花がない…」
こどもたちが気持ちを込めて供えた花がなくなっていたのでした。前回来た時から1週間ほど経っていたため、その間に雨風で吹き飛ばされてしまったのかな、とも思いました。ただ、それでは納得がいかないこどもたちは、近くで遊んでいた学童ではないこどもたちに尋ねたのでした。
「ねぇ、ここに花あったの、知ってる?」
3年生のカズキが切り出します。
「オレたち、知らないよ。あっちで遊んでいる子が取ってるのを見た!」
遊んでいた子は、近くにいた別のグループの子たちを指差して言いました。もちろんその場面を本当に見たのかは定かではなく、急に話しかけられて怖かったからこのような返答をしたという可能性もあります。けれど、ショウタやコウキ、カズキたちはその言葉を信じ、近くで遊んでいたグループの子達に尋ねました。
「ねぇ、ここ(お墓)から花取った?」
「取ってねぇよ!」
「だって、あの子が言ってたよ?」
「だから、知らねぇっつってんだろ!」
「ウソだ!取っただろ!オレ見たぞ!」
…
すっかり一触即発状態に。しばらく言い合いと睨み合いが続きました。こどもたちの世界にやたらと介入してはいけないと思いつつ、特に相手は学童の子ではなく、お互いに木の枝を持っていたため、危なくなったらいつでも止める体制をとっていました。また、一度危ういタイミングがあったため「もうそのへんにしよう!だって取ったところ見てないじゃん!向こうで遊ぼう?」と仲裁をしました。
けれど、この局面で3年生のカズキと2年生のコウキが、うまくバトルにならないように立ち回ったのでした。
カズキは一見相手を煽っているように見えつつも時折面白い言葉を入れたり、「(相手の子が穴を掘りコンクリートブロックを埋めようとしていたことから)ねぇ、何作ってるの?オレたちも手伝おうか?」と声をかけたりしました。また、コウキは相手の子から軽く叩かれながらも歩み寄り、「一緒に秘密基地作ろう?」などと優しい声掛けをしていました。
その裏で、ショウタはサッと花びらを集め、〝ピーちゃん〟のお墓に供えていました。
夕焼けチャイムが鳴ったため対立していたグループの子が帰ることになり、帰り際にさりげなくその子が探していた鉄砲のおもちゃをカズキたちが見つけ、優しく手渡す光景も見られました。年度末、学童保育のこどもたちの成長を感じた瞬間に胸が熱くなりました。
供えてあった花がなくなっていたことを受けて、普段は穏やかなショウタやコウキがここまで怒ったということは、きっと彼らにとって〝ピーちゃん〟はかけがえのない存在として心の中に位置付いていたことの表れなのだろうと思いました。また、2年生のショウタやコウキの怒りを受けて、正義感が強く優しい3年生のカズキも同じように怒った場面が印象的でした。彼は〝ピーちゃん〟のお墓について、おそらく今日初めて知ったはずです。けれど、そこに置かれていた花がどのような意味を持っていたのかを瞬時に察し、ショウタやコウキと怒りの気持ちを分かち合えたところが素敵だなぁと思いました。もちろん確証が持てない相手に対して犯人のような扱いをしてしまった点はこれから成長していく部分だと思いますが、もしかしたら確信が持てないからこそ、所々で学童の他のこどもたちや相手の子達の雰囲気を緩和させる立ち回りをしたのかも知れません。そこまで考えて行動できていたとしたら、本当にすごいことです。
偶然見つけたハムスター?ネズミ?の亡骸。その出会いから、ここまで豊かな展開が生まれるとは思っていませんでした(お墓を作って終わりになってしまうのかな?とも思っていました)。これからのこどもたちと〝ピーちゃん〟とが紡ぐ物語の展開が楽しみです✨
※こどもたちの名前は全て仮名です。