感謝・父へ | 伝筆で日常に人生に彩りを パステル筆文字講師 庸華のブログ

(5歳と2歳の姪っ子と合作で、父への気持ちを込めて色紙2枚を制作しました。)

先日、実家の父が旅立ちました。

その日の昼、私は午前の用事が終わり午後の用事に出かけるその間に、母から訃報の連絡が来ました。その30分以外の時間は着信があっても取れなかったと思います。

思い返せば、旅立つ2日前に父が夢枕に立ち『あのお財布は私へ、時計は弟へ』と形見を示すかの様な事を伝えてきました。私はどうしてそんな縁起でもない事を不謹慎にも脳内に呼び寄せてしまったのかと思い、翌日頭の中から消し去ろうとしていました。母から連絡があった時は全く信じられないと思いましたが、『あの夢枕は父が私に伝えたんだ』と思いました。

長い間脳の病気を患っていましたが、ここ数年は安定していたものの、数ヶ月前からは体力も落ちていた事もあり、突然とはいえ今思えば何が起きてもおかしくなかったという状況ではあったと思います。

私たちが父の元に到着した時には、お着替えはしていましたがまだ控え室の中で白いお布団に寝ていた父。まるで寝ているかの様で、実感がわきませんでしたが、その後次第に父の様子が納棺から小さな箱へ変わっていく様を4日間見届け、こうして目の前で形を変えていくことで家族も旅立ちを理解し受け入れていくんだと思いました。

父には感謝しかありません。
『お父さん、私たちを守ってくれて、ありがとうございました。』

ご清覧ありがとうございました。