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よこけんの右往左往

「よこけん」こと、 ミュージカル俳優、横沢健司のひびを綴った日記です。

25歳の時、当時はまだ劇団四季に在籍していた頃だが、突然、漠然とちゃんとした芝居をしたいと思うようになった。

でもその頃は漠然としていたので、その後の流れに身を任すままになってしまった。

時は流れて35歳の時、またもや突如、ちゃんと芝居をしたいと痛切に思った。

でも、何をどう学んだら良いのか、そもそも何が分からないのか、それ自体が分からなくて、だいぶ悩んで、先輩達に相談したりもした。

この後の10年は、悩みながらも、共演した名優達の芝居を観察し、分析して理解に努めた。今思うと、本当に幸運な出会いが幾つもあったと思う。

そして45歳になって、またもやちゃんと芝居したい熱が再燃して、壤晴彦さんの元、一から芝居を勉強させて頂く機会を得た。

今、これまで手探りで求めていた答えはこれだったのだと、どんどん正解を明かされているような思いで、レッスンに臨んでいる。


こういう周期って、他の人にもあったりするのだろうか。

他のミュージカル俳優にもそんな周期があったとして、結局自分でそこを乗り越えないと意味がないのかもしれないけれど、もし、僕が学んだ事を誰かに伝えて、その誰かが、周期を一つ先へ飛ばす事が出来たら、その人は僕よりもっと先の遥か遠いところまで辿り着けるようになるんじゃないかと、ミュージカルの発展した未来を夢想してしまうのだ。