僕はと言えば、開けてからしばらくは、新演出にも関わらず「こなれた感」が半端なかった。新演出で、しかも香盤は前までと全然違うのに、やはり音楽の力はとても大きいらしく、身体が勝手にこなれた感を感じてしまう。全く緊張しなくて困ったものだ。
二週が過ぎ、それもやっと取れて、しっかりと舞台に向き合えるようになってきた。これからもう一度ーー今度は本当にーーこなれて行けるようにしなくてはいけない。
ここ最近帝劇ではプレビューシステムが流行っているらしく、今回も初日のギリギリ、本当に直前まで手直しが行われていた。おかげでクオリティは高くなったと思われるが、開けてからそれを回し、継続していく俳優サイドにも、より一層の努力が要求される。
今回のカンパニーは、経歴も芸歴も様々な人が集まっているので、慣れるのに要する時間も色々だろうが、みんなはどんなもんだろうか。
これまで長く『エリザベート』をやってきた経験から言わせてもらうと、(少しでも)上向きに継続していくのは、なかなか大変ですぞ~。