バレエ留活と費用の話
新型コロナウィルスの影響が心配ですね。 基本は風邪の予防と同じだとは思いますが、高齢の方々や持病をお持ちの方には、風邪やインフルエンザも含め、感染症のリスクやダメージは大きいので、みんなで気を付けていかないとと思います。 さて高2の娘のバレエ留活、まだ中盤ですが、記録代わりと今後の目安として費用のことを少し書いておこうと思います。 行き先によって、留学費用が異なるのは当然として、まず留学先を決めるまでの費用についてです。 調べた限りの情報と、少しだけの経験の範囲で書きます。◆ビデオオーディション (1万円弱~)◆ 自分で撮影・編集、学校とのやりとり、送金自分で。受ける学校の数にもよりますが、一番安くおさまる場合、1校のみで1万円弱(受験料5000円程度+その海外送金手数料)というケースがありうると思います。 ここだけ受ける、と決めていて、すべて自力でやれば本当に1万円で済ませられるはず。<良い点> 無駄な費用がか掛からない。どこの地域に住んでいても、か掛かる費用は同じ。<悪い点> 手間や時間が掛かる。学校の選択肢が限られる。 ビデオだけで年間許可がもらえる学校は限られています。1次はビデオで、2次は現地オーディションという選考が多くなっているようで、各国の国公立だと10校に満たないかもです。私立の場合は、それなりにあります。 自前なら一番費用のかからないビデオオーディションですが、撮影ややりとりをお願いする場合は ~数十万円かかります。 レンタルスタジオ代が発生するか否か、撮影、編集、学校とのやりとりなど、専門の方やエージェントにお願いすると、お願いした内容に応じて費用が発生します。 レンタルスタジオ代+撮影代+編集代+手続き代、と加算していったら、それぞれの単価の安い高いによりますが、気をつけないと30万円くらいいってしまうかもしれません。◆国内オーディション・ワークショップ参加(数千円~数万円) 参加費は数千円のものから数日間にわたる数万円のものもあり、開催地によってその旅費・滞在費発生します。<良い点> 現地に行かずに審査が受けられるのはありがたいことです。審査のない普通のワークショップでもそれなりに参加費はしますので、海外の学校の先生に教わることができて、かつ審査もしてもらえるのは、意味のある出費だと思います。<悪い点> 国内オーディション自体について、悪い点があまり思いつきません。ただ開催地はほとんど大都市に限られていて、参加者のお住まいと開催地の距離によっては、旅費・宿泊費・移動時間の負担が掛かってしまいます。◆コンクール参加 (2万円~数十万円 コンクール参加費+コンクールレッスン代+衣装代+遠征費)◆ コンクールによって、スカラーシップがあったり、入学許可が出るものなどいろいろあります。最低限でもコンクールへの参加費がかかり、 かなり参加費がお得な国内のコンクールでも2万円はしますよね。スカラーが出るものは予選・本選+ワークショップとか、それぞれ別料金の場合が多いです。一番かかったのはYAGPで、予選参加費5万。必須ではないワークショップがあり、本選に出る方は本選参加費かかります。(本選に出られないと、普通はスカラー対象ではない) 衣装はレンタル1万円程度~、コンクールレッスン代やお礼で数万円、遠征費も。教室によって、先生の旅費・滞在費もかかることもありますよね。 あとは、本当に行きたい学校のスカラーシップや入学許可なのかどうか。うちは、こんな贅沢な悩みを持つ機会は一度もありませんでしたが、いつも何かしらいただけるような実力ある方でしたら、正直なところ悩むこともあるのではないでしょうか。◆現地オーディション や 短期・サマースクール参加◆ 自分で受けにいくこともあるかもしれませんし、エージェントの会社や個人のサポートの方が企画しているツアーなどもあります。ピンポイントで志望校を受けに行くだけなら3,4日か、何校か回るツアーに参加すると1週間くらいが多いようです。 また、アメリカやカナダはサマースクール参加中にオーディションが行われたり、ヨーロッパも短期留学者(1週間~2,3か月のものもあるようです)を審査する場合があるようですね。◆語学準備◆ 国によっては、ビザ申請や受験に語学資格が必要ですね。イギリスのすべての学校、フランスは公立の場合など。 このために、最低でも資格試験受験料が必要。資格が必要でなくても、会話レベルは少し勉強してから行くことになると思うので、対象国の言葉を教えてもらえる友人や自力で学ぶ場合以外は、レッスン料がかかってきます。:::我が家の場合::: 今になると、あれはいらなかった、これは自分で出来た、というものがいろいろあるのですが、知識ゼロで初めてしまったので、結果的にいろいろ掛かっています。 2019年夏から2020年2月の時点でー○コンクール関連 (50万円=YAGP、そのほかコンクール2つ参加)○国内オーディション関連(6校受験)○ビデオオーディション(撮影代行、編集代行、3校申請代行)○語学資格受験料+教材+対策レッスン+英会話 (20時間) これらにかかった費用、合計で約120万円になっています 😿 普段のレッスンやトレーニングやポワント代、レオタード代など、留学にかかわりなくかかる費用は、含んでいません。そちらは、年間65万円くらいになっているかと。ここに発表会参加費が加わると、年によっては3ケタ行ってたはず。 ここまでの費用には、無駄な出費もありましたが、うちの場合やむを得ず必要だと判断したものもありました。 しかし、もう十分に掛けました。 これ以上、余計な費用は掛けません! 実は今もビデオ審査の結果を待っていて、ダメだった場合、去年秋よりは少し上達しているだろうから撮り直したい・・・と本人は言います。 その場合は、もうカメラはプロにお願いせず、スタジオも借りず、お教室の空き時間に頑張って撮ろうと思います。 学校にも自力でコンタクトさせる!私も頑張る! 手続きに自信がなく、また家族のことで時間の制約が発生したりネットのない環境にいる場合も多かったので有料のサービスをお願いしたりしましたが、たいていの場合すぐにやり取りできなくても1週間くらいは時間の猶予もありそうだと分かってきたし・・・。 今後、現地オーディションへの参加も、可能性が感じられるか、や、それ自体にも経験として意味があるか、によっては検討するつもりですが、その費用はぽんと出せるものではありません。 確かな才能があれば、チャンスは向こうからやってくるのでしょう。無理に這い上がろうとして不必要にお金を掛けるのは勘違いのもと・・・というのが、もともとの私のスタンス。もし、ずっと裕福だったとしても、お金を掛けた結果でしかないのに、道を拓いたかのように勘違いさせるようなことは、やっぱり避けたいと思う。 ただ、子どもを育てるには時間とともに費用を掛けるべきタイミングもあると思います。子どものことだけでなく、自分の場合でも、大切な経験のためなど、お金ではその価値を計れない場合ももちろんあります。また、自分が動けないときに人に頼んだり、プロにお任せする必要性もあり、全部自分でやろうとして抱え込んで、結局できなくて間に合わなかったら、取り返しがつかない場合もあるし。 そういう中、今回は、思慮深いとは言えない出費、多々あります。 ビデオオーディションで見られるのは本人の出来不出来で、映像のクオリティーはあんまり関係ないんじゃないか、とか。学校への申請くらい、自力で頑張らせるべきだったんじゃないかとか、ね。 ただ、これだけ掛けて、結果は・・・ということは言わないつもり。 出費を決めたのは私だから。 スロースターターの娘ですが、今、本人なりに頑張っているのは分かります。早起きと朝食づくりは週末もオーディションの日も欠かさずだし、スマホ見てグダグダする時間はほとんどなくなり、規則正しい生活が送れているように見えます。留学している方たち、目指している方たち、親元離れて学生生活や自活している同年代の方たちには、きっと当たり前のことなのですが・・・。 そして嬉しい成果もありました。なんと、サマースクール参加の合格を頂けたのです。サマースクールの許可・・・て、これまでコンクールで、海外のワークショップとコンクール参加権、みたいな形の合格を頂いたことはあったのですが、バレエ学校が主催するサマースクールの合格は初めて。貴重な勉強や、今しか出来ない大切な経験がたくさん出来る機会になると思います。 年間許可にはまだ遠いのですが、少しずつ、手ごたえが感じられるようになってきました。 コンクールで予選通らなかったり、不合格が続いていると、本人はもちろん自信を失っていきますし、実力の差、というものを目の当たりにすれば、正直私も痛々しくて見てられない時もあるのです。 娘や先生には申し訳ないけれど、娘の才能は絶対だなどと確信はできないし、先生のご指導なら間違いないからという確信も持ちえません。色々な要素や条件が絡み合ってここまで来ていて、今ダメだったら、やっぱりダメなんじゃないか、と冷めているときの方が多いです。 でも私について言えば、一流のバレエ学校に行ってクラシックバレエのダンサーになることだけが、バレエ留学のすべてじゃないよね、と、視野を広げられるようにもなってきました。 バレエは通過点と考えて、その先のことを幅を広げて考えていけば、色々な可能性があるわけだし。その人に合った目標をうまく方向づけられたら、それは正しい道のはず、その可能性を実感できれば、決して悪い方向にはいかないだろう、と思えてきました。 実は私も若い時に海外に行き、その後の自分の基礎となるような体験をしたことがありました。その経験から、本当に視野が広がったし、精神的にもだいぶ成長できたように思っています。 だから、何らかの形で娘も留学できたらいいのに、というのが一番の気持ち。何より、ちゃんと苦労をしてほしい。娘の場合、日本で生活していたら、大した苦労もしないで大人になってしまうだろうから。日本にいたら日本でそこそこ勉強して大学に入るより、ずっと道は厳しいし、しなくてすむ苦労もあるし、将来の選択肢も少なくなるかもしれないけど、その分強く生きていく力を養えたら、幸せだと思う。 行き先について、いろいろ調べるうち、きっと本人の実力に見合った学校と出会えるだろうから、まだあきらめなくていいかなと思い始めています。 挑戦の日々がいつまで続くか分からないけれど、目標をもって、一日一日を大切に過ごし、頑張ってほしいと思います。