海賊と呼ばれた男(上) | 横浜で読書とインプロと農業(旧:横浜読書会)
- 海賊と呼ばれた男の上巻を読み終えました。
主人公の人生のモデルとなった出光氏のことは
もっと知りたいと思えたので、
その意味で、この小説つを評価しています。
海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)/講談社
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でも、なんかゾワゾワしてくる違和感が・・・
P382
ちなみに、張作霖の暗殺の首謀者は、関東軍の参謀・河本大作大佐と言われているが、
これには諸説あって今日でも決定的な証拠はない。
張作霖の暗殺を誰がやったかの説明はここだけで、
歴史を知らない人が読むと、
日本はやってないと読めてしまうこともあるのではないかと・・
P408のあたりの、「支那事変」のくだりでは、両者とも戦争とは言わずにやり合ってたとの説明があります。
日本が戦争ではなく事変と言ってただけで、実際のところ、当然中国は戦争だと主張してたはずです。
そこに触れてないがために、歴史を知らない人が誤解する恐れがあるという印象を持ちました。
あれー・・?
この方ってもしかして、右寄り・・・なんでしょうか。
そういえば、永遠の0は、特攻隊の話でしたっけ。
ジブリの零戦の戦闘機の話では、そういうものを感じませんでした。
なので、私が戦時中をトピックにしたからなんでも右寄りに感じる人間である、
というわけではないと思うんです。
ちょっと珍しいくらいに鳥肌な記述が多くて、
正直自分の反応に驚いています(汗)
ワイドなショーで話聞いていると著者の方は
発言がトンでて面白いなぁぐらいに思ってましたが、
そういう思想の方だったんでしょうかね。
フォローを入れさせていただくと、日田さんの漢なエピソードはすごく良かったです。
一緒に乞食しよう、とか、漢!!ですよね。
でも、下巻は・・、ちょっと、いいかな。
別途ネットで、出光氏の人生を調べてみたいと思いました。
調べてみました。
小説に出てくるセリフの大体は、ご本人が本当に言われているようですね。
すごいバイタリティと信念の持ち主ですね。
合宿所に住んで、出光氏から教育された若い人たちは、幸せだったと思う。
この人のためなら!と思える人に仕事でつかえるのは心からの喜びですよね。
しかも、任せるときは全権を任せるという信頼。
もちろん、任せられるだけの教育を本人が施していたのが前提にあるけど、
それでも、なんかサラリーマンには響くエピソードです。