それからまた数年後、祖母は北部の海の近くの施設に入居した。
バスに乗り会いに行った。
その時も最初私を介護の人と間違え
下の世話させられ経験がないので驚いたけど、そのうち話てると思い出してくれた。
来る途中 お土産にお菓子を買っていった。同じ部屋の人達に配ったらなにやらそれが揉め事の原因になり…困った。
認知症というものを全く知らなかった若い時、子供に戻るって今はなんか理解。
また数年後 帰ったときこの時は弟が、車で連れて行ってくれた。そして慣れたようにデカい声て「ひよこねーちゃんがきたよ!」とおばあの耳元へ。
わかってたのかな…わかんない。
そして私は30歳になり
結婚する予定の旦那ちゃんとおばあに
会いに行った。
施設に入るとお風呂上がりの祖母が
車椅子に縛り付けられていて驚いた。
介護士んのやさしい「お孫さん来られてますよー」
今はそういう介護ないのかもだが
落ちないよう、安全の為にらしい。
その頃はもう目も見えてないような感じで、私は一生懸命話しかけた。
「私結婚するんだ。この人と。お刺身切ったりする仕事してるんだよ。」
小さな声で「お刺身食べたいねぇ」
泣けない私の代わりに旦那ちゃんが、泣いていた。
私達が結婚式をあげた3ヶ月後
祖母は亡くなった。
きっと見届けてくれたんだと思う。