このお盆休みに、高機能自閉症のTくんが、久しぶりに私を訪ねてくれました。Tくんは、お母様より、頭二つ分超えて、りっぱな青年になっていました。特例子会社でパソコンの入力作業をしています。きっちりとした性格のTくん、満員電車にゆられて遅刻することなく出勤し、仕事が、とても、楽しいそうです。
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幼稚入園当初は教室に入れなっかTくんでしたが、何とか、落ち着いて過ごせるようになりました。
知能検査でも力を発揮できるようになったT君は、市の発達室の判定で、条件つきの通常級の判定が出ました。
新しい環境に馴染むのが苦手なTくんなので、引き続きSTを続けて行くことになりました。
第一関門は、入学式の会場に入れるか、入学式の間に着席していられるか、、、などなど。
お母様は、学校と相談し、入学式を行う体育館の写真、入学式のタイムスケジュールを準備して、Tくんにあらかじめ説明しました。
STでも、入学式の予行練習をしてみました。
入学式をうまくこなして良いスタートが切れたことが自信につながったようで、小1、小2は、学校では、大きな問題なく、過ごせました。
もともと、文字の学習や数字は得意だったので学習面では、力が発揮できました。
ところが、小3になって、しばらくして、STに来たTくんの表情が暗く、元気がなくなっていました。連絡帳も書いてこなくなっているとの事。
そこで、学校にTくんの様子を見に行くことになりました。
授業が始まると、Tくんは机に伏せていました。
先生が質問をすると、みんなと一緒に、手を挙げて、当てられると、うれしそうに、答えていました。
手を挙げるのは1回だけというルールがあるのですが、Tくんは答えた後も何回も元気よく手を挙げていました。
そして、当ててもらえないと、机に伏せてしまうのでした。
このルールは黒板に書かれているのですが、Tくんには伝わっていないようでした。
授業が終わったお昼休みに先生とおお母様と私の3人で作戦会議です。
まず、ことばでの説明はTくんは理解するのが苦手であること
そのためにデキーワードだけでも板書してほしいこと
板書から情報を読み取りやすくするために、黄色いマーーカーなどで、大切な情報を囲んでほしいこと
などを提案しました。
担任の先生は、黒板を見やすくしたり、教室の配置を変えたりといった見て何をすれば分かりやすくなるように工夫してくださいました。
自閉症のお子さんは聞いて理解すること(聴覚的理解)よりも見て理解すること(視覚的理解)が得意ですが、注意力の問題もある場合が多いので、視覚情報の提示の仕方も工夫が必要です。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
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