与えられていること

いつもありがとうございます。
辻口陽子です。

先日昔話をする機会がありました。
その話の中で大事なことを思い出したのでそんな話をしていきたいと思います

私は2歳の頃から
児童養護施設で生活してきましたが
そこで出会った園長先生とのお話です。

私は今でもはっきりと覚えていることがあります。

小学校5年生の時
園長先生がお話をしてくださったことの中に
『今ある現状状況を恨むことではなく
今与えられていることを
ただ受け入れなさい。
そこからすべては始まるよ』
と言った言葉がありました。

その話を聞いた時
私は何か重たいものが
ストーンと落ちる感覚を覚えました。

ないものいくつ数えるより
自分の持っているもの
今与えられていることに
目を向けることが大切なことだと
思えた瞬間でした。

この園長先生は戦争を経験していて
戦闘機に乗っていた時、
敵の攻撃にあい
戦闘機が墜落しました。

その時左手の方から下を失いました。

私が出会った頃は
もうすでに左手のない状態でした。

でもこの園長先生は、
自分で専用のハンドルを発注し、

とても上手に車の運転をしていました。
そして私たちに
ソフトボールを教えてくれたのですが、
その時右手でボールを投げて
右手でバットを持ち
そしてノックをしてくれます。

海に行けば自分の姿を隠すことなく
海水パンツを履いて
優雅に泳ぎを見せてくれます。

泣いてる子がいれば
自分のない左手を見せて

リズム振り回して
私たちを笑わせてくれました。

今思えば失ったものを嘆くのではなく
ないけれど何ができるのか
今の姿でどう生きるのかを
私たちに教えてくれている人でした。

そんなことを思い出して
今自分に何が与えられているのか
今何ができるのかを
考えた一日となりました。

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結構緊張します