当時世界中からベトナム戦争の取材に記者たちが
来ていた。彼らが宿泊していたのが今回のお芝居の
演目にもなっている「ホテルマジェスティック」だ。
多い時は400人近いジャーナリストたちが滞在していた。
開高 健さんもそんな一人。
ホテル前に立つ玉木さん。
今も当時のままの姿で営業している 。
戦場カメラマンの葛藤
澤田さんを兄とも慕っていたベトナム人カメラマン
ウトさんの作品。
被写体を目の前にしてこの少女をまず救うべきか
シャッターを押すべきか戦場では常にそんな葛藤があるという。
ウトさんに限らずどのカメラマンもそんな葛藤と戦いながら
世に問う瞬時を捉えていくのだろう。
それを物語る一枚の写真をウトさんが見せてくれた。
ウトさんと同じく戦場カメラマンだったウトさんの兄の
死の直前の写真だ。
銃弾に倒れ息絶える瀕死の中でウトtさんの兄は
「この姿を世界の人々に見せてほしい」と
近くにいた兵士に自分のカメラを渡して死に行く
自分の姿を撮らせたのだそうだ。
戦場カメラマンとしての壮絶な気概を感じる一枚だ。
澤田さんも銃弾に倒れた瞬間きっと自分の姿をカメラに
収めたかったに違いないと思った。
ウトさんは兄が亡くなったその場所に玉木さんを案内する。
ベトナム戦争が終結してから40年近い歳月を
経ているにもかかわらず今もなお戦場のジャーナリスト
たちの死は後を絶たない。
彼らが命を賭してまで訴えたかったであろうことが
結実しない現実があるからだ。
今回のお芝居、玉木ファンの若い人たちもたくさん
観にくるだろう。そんな世代にとってこの舞台が戦争に
ついて考える一端をとなってくれるといいですね。
そう思いませんか玉木さん!
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