PCR陰性で転院待ちだった父が、突然帰らぬ人となった。

しかし病院から直接火葬された父は遺骨になって、施設では無く我が家にやってきた。


「じゃあ帰らぬ人じゃないやんニコ
と娘は言い、マッチで線香に火をつけるのが楽しいようす。
巻線香の煙が燻る中、ずっと普通の線香にも火をつけ続けては
「はい、おじいちゃんお帰りなさいほっこり
と話しかけてくれている。


お風呂を出たら、子ども達がリビングで何やら作業をしていたので、早く寝るようにと促すと
「ママはベッドで寝てきて!私たちはおじいちゃんと一緒に、ここで寝るからねキラキララブラブ
と、二人分の寝床を用意していた。

弟も姉につられて爆笑楽しそうに寝室から自分の枕などを運んでいる音譜

確かに、夜中に病院からの電話で起きてから一睡もしていないことを思い出し
子ども達が父の遺影に話しかけながら布団に入る様子を伺いながら、眠りについたぐぅぐぅ


実家に通い介護をしていた時は、友達と遊びにも行けず、習い事も辞めて、私と共に両親の世話をしてくれていた7歳だった娘。

書き取りの宿題を両親と一緒にして指を動かすリハビリをしてくれたり、夜には父をお風呂に入れ、国語の教科書を読んで両親の寝かしつけをしてくれていた娘。

昨夜は、病院からの連絡で私達夫婦がザワザワしていたところ、少し起きてしまい両手で耳を塞ぎシクシクと泣いていた娘。

私が父にすることの出来なかった親孝行を、何倍も素敵な祖父孝行として楽しんでくれる娘は、線香を絶やすことなく父の側にいてくれて、
朝には「おじいちゃんおはようビックリマーク
お線香の良いにおいでよく寝れたわーゲラゲラ
と、父に語りかけていた。

お父さん、良かったね爆笑