自民党総裁選は前倒しされるのか、前倒しの実現可能性と総裁選スケジュール #エキスパートトピ
大濱崎卓真選挙コンサルタント・政治アナリスト
(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
自民党は8月8日の両院議員総会で総裁選の前倒し実施の可否を総裁選挙管理委員会に委ねる方針を確認しました。
石破首相は続投意向を示す一方、前倒しを求める意見が相次いだことから、党内は日程前倒しの可否と手順に焦点を移しています。
前倒しするためには、党所属国会議員295人と都道府県連代表47人の合計342人のうち、過半数の172人が賛同する必要があります。
今後、自民党総裁選は前倒しして実施される見込みがあるのか、その場合はどういったスケジュールになるのかを確認していきます。
ココがポイント
党則は、党所属国会議員と都道府県連代表各1人の総数の過半数の要求があれば、総裁の任期前でも総裁選を行うと規定している。
出典:産経新聞:産経ニュース
田﨑氏は、今後注目する動きについて「ひとえに石破総理がいつ退陣表明されるか、あるいはされないかということ」と指摘。
出典:日刊スポーツ 2025/8/12(火)
逢沢委員長は8月末までにまとめる参院選の総括の後に党内の手続きを進める考えを示しました。
出典:ABCニュース 2025/8/9(土)
自民党山形県連は11日、山形市で会合を開き、臨時総裁選の実施に賛成する方針を決めた。
出典:読売新聞オンライン 2025/8/12(火)
エキスパートの補足・見解
実質的な総裁リコールともいえる総裁選前倒しは過去に例がありません。党内を二分するような動きになれば、8月中にも退陣表明をするのではないかとの見立てが未だにくすぶっているのも事実です。
8月末までに参院選の総括を党がまとめる際に、森山幹事長が辞任するとの憶測がありますが、仮に森山幹事長が辞任すれば、党の立て直しをすることは難しくなり、その時点で石破総裁も同時に降りるとの見解があります。
一方で、石破内閣の支持が回復基調にあることも事実です。
すぐに大型選挙があるわけでもないなか、衆参両院において少数与党となってしまった自民党とはいえ、すぐに選挙がないなかでは、「石破総裁では戦えない」という論は出にくく、石破下ろしが中途半端になる可能性もあります。総裁選になった場合、石破総裁が再出馬するには国会議員20名の推薦が集められるのか、といった議論も出てきます。
いずれにせよ、参院選総括後に、「総裁選前倒し」が決まるまでには手続きの観点から数週間はかかると考えられ、秋の臨時国会に向けて内閣支持率がどの程度回復しているかや、ポスト石破の動きなどから、早ければ9月中旬以降に総裁選への具体的な動きが見えてくるものと考えられます。
先の事など判らないが本音でしょうね。