第2次トランプ政権20日で半年 全方位「米国第一」で一変した米政治 見えぬ「その先」
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高橋浩祐さんが推薦中
【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は20日に就任から半年となる。
「米国の黄金時代」を築くと宣言したトランプ氏は、不法移民対策や貿易政策、多様性推進の撤回などに全方位で取り組み、内政、外交を一変させた。
支持者は歓喜するが社会の分断は進み、課題が積み残されている。
【写真】トランプ米大統領の右手の甲に大きなあざ 原因は… トランプ氏は第1次政権(2017~21年)でも「米国第一」を掲げ、既存政治の転換を目指した。
だが、1月に返り咲いてからの政権運営は一段と速く、先鋭化した。
最重視する不法移民問題では、国境管理を厳格化して流入を阻止。不法滞在者の取り締まりを強化し、軍用機まで導入して本国に送還した。
経済と製造業の再建を打ち出すトランプ氏は、「米国は貿易で外国に食い物にされてきた」という独自の世界観を持ち、ほぼ全世界からの輸入品に追加関税を課す保護主義を加速させた。
バイデン前政権が進めた多様性・公平性・包括性(DEI)を推進する施策を各省庁で廃止。
矛先を名門大学にも向け、リベラルな大学運営に是正を迫った。 成果は道半ばだ。
貿易協議の合意例は乏しく、和平仲介を目指したロシアによるウクライナ侵略の停戦は遠い。
就任6カ月後の世論調査は第1次政権が支持率39・7%、
不支持率55・8%だった。
第2次政権は支持率が45・8%と相対的に高く、
不支持率は51・5%と低く出た。