愚作、思い出の短歌集 | よかもん人生のブログ

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愚作、思い出の短歌集

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過去に作っていた短歌ですが、ある人のブログ友の一人として、

 

ゲストの短歌コーナーへ投稿していた短歌です。

 

その方は現在病魔に侵されブログは休眠状態です。(既に故人)

 

投稿していた短歌を古稀記念として纏めて見ました。

 

2009・9・30

○ 秋半ばブログ写真に楚々と咲く誰にミセバヤ和のこころ花
       ひみ子返歌
 山蔭にだれにミセバヤうすべにのちさき花毬かぜにうなずく

 

2009・9・1

○ 命火を真っ赤に灯す彼岸花飢饉の餓えをも充たせし花ぞ
     ひみ子返歌
 この長きシルバーウイーク漸くに終えんとすなり彼岸花咲き

 

2009・8・1

○ 衆議院、波乱含みの、葉月空、雷と雨、日本を襲う
    ひみ子返歌
 波乱含みの日本列島衆院選のがるるわけにもいかぬ民とし
 下々はますます暮らしにくくなり天下分け目の夏の陣くる

 

2008・8・2

○ 落雁の蓮の花弁のこの味は摘み食いした盂蘭盆の味

 

2008・1・1(癌手術後、初めて外泊許可が出た)

○ 普段なら三日と持たぬ御節だが、外泊許可の身には多すぎ

不二子さん
 年末は 体幾つも ほしいわと ぼやいたこの身 明けて嬉しき

 

2007・12.1

余暇門さん

○ 「美しく散りそびれたるモミジ葉に、空蝉の世のしがらみを見る」

○ 人として、伸び伸び生きて、60有余、直腸癌の、手術を前に

直腸癌の術後詠


1、覚悟して、臨んだ手術、直腸癌、目覚めに見えた、励ましのコメ(ント)


2、起きなさい、孫の手だろうか、紅葉の手、小指を握り、命めざめる


3、生死よし、命を拾い、生還し、温かさ知る、妻の一言


4、なにしおば、励ましのコメ、いただいて、ブログの友へ、感謝の短歌


5、一つ取れ、二つ取れする、拘束菅、手術の痕の、引きつれを見る


6、点滴も、全てはずされ、回復期、夢と希望が、むくむくと湧く


7、うめき声、外科病棟の、夜は更けて、人生すごろく、日はまた昇る

 

2007・4・2

○ 花便りブログで交わすコメントは婚約者との交わす一言

 

2006・12・2

○ もみじ葉に見送られつつ大和路は彼方此方に鐘の音する

○ 山霞み雨宿りする2人連れ燃える紅葉独り身の閑

 

不二子さん
 茶席隅 うきつりぼくの 紅眩し夫婦旅して 万葉の里 

 

2006・9・2

○ 故郷を訪れ見れば道々に命広げて咲く曼珠沙華

 

2006・8・3

みほとけも キリスト教も くべつ無く 見守る霊(たま)を 知る人ぞ知る


不二子さん
 かりそめに 心許せぬ 身なれども 君の言葉に想い迷いぬ

2006・7・1

○いかにせん、三つ子の手習い、六十年、ミミズ這いずる、筆の後先

○ 文月には、織り姫様へ、結び文、彦星様の、目が光るかも

 

2006・6・3

○ 冥土からあれこれ我が子を思いやり糠床の手に安心の文字

○ 紫陽花の変化の色の巧みさは政治家の手の手袋のなか。

○ 旅終えて心に残る暖かさ淡路の島は今も昔も。

 

2006・5・6

○ 和紙ごころ和紙に魅せられ和紙に聞く姿形の何とうるわし

○ ランタナの花かんざしを今摘みて初恋の日の君に捧げん

○ シャガ花に強者どもの命あり戦場の地に今咲きまみゆ

 

2006・4・8

○ 灌仏会 甘茶で祝う花祭り 今日の佳き日に華やぐ笑い
○ 桜待つ桜便りに目の保養 今に薫らんまだ蕾なり
○ 待ち待ちて ようやく開く桜花 盃かわす 桜樹の下に
○ 今まみゆる室生の里の桜花年は移れど老樹に開く

 

2006・3・16

○ 降る火の粉、右に左に、払いつつ、戦にするな、人の世のため


○ 春蘭に、父の姿が、かさなりて、昔を思う、香雲の頃

2006・3・6


○ 冬寒も 花香りたつ春の前 快気の祝い 心より待つ
      元気な姿でまた会話しましょう。 2006/1/29(日) 午前 8:01

○ ひみ子呼ぶ声は岩戸が隔てても必ず届け快癒の願い
   二日続きの暖気で、雪が沢山溶けました。
   春が近づきます。ひみ子さんにも全快の春が来ますよ


2006・1・3

○ 降り積もる又降り積もる雪の夜に妻と娘とイブの夜愉し
○ 諸事万端、ストンと忘れ、花を愛で、苦を楽にする、般若心経 

○ 残り柿、雪を使って、角隠し、愛して食べて、渋甘くして
○ 雪国は、雪雪雪の、雪の下、梅も桜も、五月の香り。(1・17)
○ 国思う、大和に散った、若者に、今涙して、右折する魂(1・18)

 

よかもんさん夫人

 かたき蕾、開かぬ朝に、巣立つ友、見送る駅に、小雨降りしく


最後に、亡き父母が書き記した俳句の一部を付記します。

 

77歳の時に父母作の俳句です・・・・

1 とそ祝ふ、父き(喜び)の字よと、子らは言い。父作

2 喜寿の春、帰れる子なし、ね正月。父作

3 春の喜寿、喜び送る、梅一枝。母作

4 いつの間に、梅花とともに、喜の字来ぬ。母作

5 いたいたし、古木に一枝、梅香る。父作

6 老梅の、枝折り戸ごしに、二三輪。母作

7 寒風に、ふりかえり見つ、庭の梅。母作

 

父母へいまさら恩返しも出来ず、

70歳の思い出として纏めて見ました。



追記;

ともがらも松葉の片葉、今は亡く松籟の風、耳に残りぬ
(竹馬の友が亡くなった時の思い出の短歌)

 

初投稿で初採用された短歌です↓(お題は音)

 2014年3月30日放送

雪どけの軒を叩く雨だれに彼岸の近まる喜びを聞く

 

春を待つ喜び、雪解けの歌をラジオにご投稿ありがとうございました。
昨日オンエアされましたので、是非お聴きください。
番組中ほどの放送です。

http://fm767.net/podcast/onair/7684

 

「満ちて欠け   欠けてはまた満つ  あの月の
幾たびしてぞ  国に帰らむ」

#短歌

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